第16話:慣れる
男子嫌いで鈍感な女子高生、蓮花はいつも遠くからさり気なく助けてくれる中学の同級生田中とは安心して会話ができるようになった。高校に進学し、田中とは真逆のタイプの瀬野と出会い・・・続きは本編でどうぞ・・・。
美里:昨日あの後大丈夫だった?
蓮花:うん。
美里:蓮花さ、なんだかんだで瀬野には慣れた?
蓮花:う~ん、よくわかんないんだよねぇ。構えないでいいように前もって色々聞いてくれるからさ、変に気は使わなくて大丈夫になるっていうか・・・今までそんな人、周りにいなかったから不思議。まぁ、周りっつっても男子と話さないから比べる術がないんだけどさ・・・。
美里:まぁ、あんた男子寄ってった時の眉間のシワすごいもんねぇ。そこの登竜門を通ってからの・・・だから貴重な男子だわねぇ。田中も瀬野も。大体最初でフェードアウトするもんな。
蓮花:ハハハ・・・自分家の事があって妙に苦手意識持っちゃって。それからというもの、避けてたら急に怒られたり・・・そしたらもうどう接していいかまで解んなくなっちゃった。そしたらいつの間にか自分の方がキツイ言葉放つようにまでなっちゃって・・・したら大体みんな腫れもの触るみたいに避けるようになっちゃって・・・当然だけど・・・言わないで済むから、いつの間にかそっちのが楽になっちゃって・・。
美里:・・・慣れるよ。きっと。
蓮花:だといいけど・・・瀬野や田中くんみたいに、あたしが男子嫌いなの解ってて接してくれる人は、勝手に理解者みたいな感じがして少し安心すんだ・・・。最初瀬野が思ってる事全部言えって言ってきた時は焦ったけどね。
美里:焦った?
蓮花:うん、あたしがずっと避けてきた所だったから・・・。
蓮花:美里もありがとね。
美里:あたし?
蓮花:変に気を使って、あたしを守ろうとしない所がすごい有難いの。だけど、なんだかんだで空気呼んでくれてるし。
美里:ヘヘヘ。何かあったら言ってきな。基本あたしその姿勢なの知ってっしょ?
蓮花:うん。優しい。ヘヘヘ。
2人が話しをしているとそこへ瀬野が入ってきた。
瀬野:おぉい、昨日マックごちそうさまぁ!ポテトすんげぇ旨かったぞぉ!
美里:大体何であんたまでゴチになってんのよ!!蓮花は別として!!
瀬野:ハハハついでだよ。ついで。
蓮花:瀬野マック好きなんだってさ。
瀬野:・・・あぁ!好きだよ!マックもな!!
蓮花:ファーストフード全般好きなのね!(笑)。
瀬野:・・・・。
美里:まぁいいけど。てかね、文化祭のカフェさぁ、男女ペア―で4人ずつ表でるじゃん。勝手に決めていいよね。
瀬野:まぁ、仲良さそうな奴ら同士で組ませて、男子と女子は別に勝手にペアーにすればいんじゃね?お前と木内はペア―だろ?
美里、蓮花:そうだね。
瀬野:おい!高橋!お前文化祭のカフェ、俺とペア―な!
遠くにいた高橋に瀬野が言った。
高橋:?よくわかんねぇけど、いいぞ~(^◇^)!
瀬野:おい!お前らは俺らとペアーな!!!
美里、蓮花:?は?
美里:・・・(ははぁん・・・監視か・・・笑)。いいけど~別にぃ。あたし達のメイド姿に鼻血ださないでよねぇ。
美里はニヤニヤしながら答えた。
瀬野:出すかっ!!何だよっお前のその顔は!!
美里:べっつにぃ~♪
蓮花:?瀬野と組めば女子多そうだからむしろいいけど。
瀬野:お!!決まりな!!
美里:瀬野、あんた来週の水曜、メイド服取りに行ってね。
瀬野:!!おま・・!1人で行けるかあんな所!入ったら目立つだろ!!
美里:え~?あんなにテンション上がってたじゃなぁい。今更ぁ?
瀬野:アホ!お前も行けよ!
美里:あたしバイトがさぁ、次の日とかでもいんだけどねぇ、取り置きってのができないんだってぇ。
瀬野:わざとバイト入れてないかお前・・・・・おい、木内、お前付き合えよ・・・。
瀬野が蓮花を見ながらダメ元で聞いた。
蓮花:いいけど別に。
瀬野、美里:・・・・・。
2人は蓮花が嫌がらなかった事にビックリした。
蓮花:?
瀬野:嫌じゃないのか?
蓮花:・・・え?瀬野と行くのがって事?・・・あぁ、そぅか・・・。
蓮花は目をつぶってしばらく考えて・・・
蓮花:う~ん・・・・大丈夫。
瀬野:・・・・そ・・・美里!!バイト頑張れよ!!
美里:あんたね・・・`´ま、助かるからい~けど~♪宜しくねぇ。