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人を好きになる理由  作者: はすみ
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第12話:ある日の休日

男子嫌いで鈍感な女子高生、蓮花はいつも遠くからさり気なく助けてくれる中学の同級生田中とは安心して会話ができるようになった。高校に進学し、田中とは真逆のタイプの瀬野と出会い・・・続きは本編でどうぞ・・・。


蓮花は休みの日、祖母とスーパーへ夕食の買い出しにきていた。



蓮花:ねぇ、ばぁちゃん、青のりいるよねぇ?


祖母:お好み焼き、青のり無いとじいちゃんうるさいからね(笑)。


蓮花:あと、キャベツと~・・・



一通り買い物を終えた2人は歩きながら家へ向かった。すると、途中のコンビニに・・・



蓮花:(れ・・・?あれ瀬野・・・?)


祖母:知り合い?


蓮花:クラスの男子だよ。



瀬野は祖母と歩いている蓮花に気付いた。



瀬野:お~!!木内!偶然な!


蓮花:あんたん家逆方向じゃなかった?こんな所まで買い出し?


瀬野:あぁ、たまには違ったもん食おうと思ってなぁ。


祖母:まぁ、夕飯?


瀬野:こんにちは!あー・・これは夕飯です。俺んち父子家庭で、大体いっつもこんなんで。


蓮花:・・・・。


祖母:それ何買ったの?


瀬尾:これ?・・これは焼きそばですけど・・・。


祖母:それなら、今日うちお好み焼きだから一緒に食べない?食事は人数多い方が楽しいし。


蓮花:ちょっ!!!ばぁちゃん!



祖母:あらぁいいじゃない。ねぇ瀬野くん。



瀬野は唐突の出来事に少し驚いた。



瀬野:あの~・・・木内がいいなら・・・。



蓮花は少し間を置いて・・・



蓮花:・・・ばぁちゃんが呼びたいっつぅなら・・・。


祖母:じゃぁ決まりねぇ~。うちねぇ、お好み焼きにたっぷり山芋入れるのよ~、おいしいよ~。


瀬野:ハハハ。そりゃ楽しみ!



話しをしながら、3人は家に着いた。



祖母:じぃちゃんもうすぐ帰ってくると思うから適当にくつろいどいてね。



瀬野はリビングに座った。



瀬野:・・・なんか今日すまん・・・。


蓮花:いいよ別に。なんかばぁちゃん楽しそうだし。



2人は話しをしていると玄関のドアが開いた。



祖父:ただいまぁ!あれ?お客さんかぁ?美里ちゃんにしては靴がでかいな。



祖母:連花のクラスの同級生よ(^◇^)。



祖父がリビングへあがってきた。



祖父:お?男の子か?蓮花の彼氏か?(^◇^)。

蓮花:ちょっ!じぃちゃん違うから!


瀬野:はじめまして!こんにちは。


祖父:そっかそっか。蓮花が男の子をつれてくるのは2度目か?(^◇^)。


瀬野:(・・・・2度目・・・)


蓮花:ばぁちゃんが呼んだの!偶然会ったの!


祖父:そっかそっか(^◇^)。1度目は田中くんだったよな。確か中学生の時、蓮花が倒れて家まで連れて帰ってくれた子だ。そん時は美里ちゃんも一緒だったか。


瀬野:(・・・ほっ・・・ん?なんでほっとしてんだ?)


祖母:あ、瀬野くん、コンビニで買った焼きそばは私に頂戴!うちでも焼きそば作るから!うちの焼きそばコンビニよりおいしいわよ~(^◇^)。



瀬野:はい・・・頂きます。

瀬野は蓮花のばぁちゃんとじぃちゃんの温かさに顔がほころんだ。



蓮花:ばぁちゃん、あたし手伝うよ。



そういうと、蓮花はキッチンの方へ向かった。



祖父:いやぁ、瀬野くんかぁ、あの子は学校で男の子と話せてるか?


瀬野:いや・・・あまり・・・だけど本人はがんばってるみたいです・・・。


祖父:そうかぁ、蓮花が小さい時に母親は病気で亡くなってなぁ、その後息子が1人で育ててたんだが・・・息子も精神的ショックも大きくて・・子育てできる状態じゃなかったんだ。その時息子にはあいつを支えてくれる人がおったもんだから・・・事態が悪化せんうちに、蓮花だけはうちで預かる事にしたんだけどな、

どうも蓮花の中では捨てられたという風にしか受け止められてないんだよ・・・。それからかなぁ・・・学校で男の子と喧嘩ばっかしだしたのは・・・。


瀬野:・・・・そうですか・・。



そう言いながら祖父は本棚に手を伸ばし、古いアルバムを開き始めた。



祖父:これ蓮花の小さい頃のアルバムなんだけどな・・・お、これが小学4年生、うちで預かり始めた頃の写真だな。この頃はおてんばでね、転校したてで男子と喧嘩ばっかりして、何度か学校に呼ばれたぞ(笑)!



瀬野と祖父は笑いながら話しをした。しばらくして・・・。



祖父:それとなぁ・・・。

蓮花:っちょっと!!じぃちゃん!!あたしのアルバム!!


瀬野:ハハハハ!!


蓮花:も~!!何で見せるのよ!!瀬野も笑ってないで食べて早く帰れ!!


祖母:あんた!!何て事言うの!!謝りなさい!!


蓮花:・・ごめんなさい・・。


瀬野:ぶくくっ・・・いいよ。



テーブルの上に鉄板と、お好み焼きの材料と焼きそばの材料が並んだ。みんなでワイワイ焼きながら食べ始めた。



瀬野:お!うまい!!こんなうまいお好み焼き食ったことないっす!


祖母:でしょ~?私の得意料理なのよ~(^◇^)。

瀬野くんて男前だし優しいわねぇ~。



瀬野:・・・いや・・。



蓮花:ちょっと誉めすぎじゃない!?



瀬野:誉めすぎってどういう意味だよっ!?



祖父、祖母:ハハハハ!ねぇ~。



時間は刻々と過ぎ、蓮花は後片付けをしていた。



祖母:瀬野くん、あの子言葉きついでしょ。


瀬野:そんな事ないですよ(笑)、あいつ・・・いや木内は・・確かに男子嫌いで、接し方最初戸惑ったけど、向き合ってちゃんと話しすれば、あいつ実直で嘘がないし、優しいですよ。


祖母:・・・そう。ありがとね。



祖母は瀬野が蓮花をちゃんと見てくれている事に安心して、嬉しかった。



祖母:あの子よく誤解されるのよ。不器用だし鈍感だしね~(笑)


瀬野:アハハ!


祖父:そろそろ帰らんといかんよな。蓮花~、瀬野くん玄関まで送ってやれ~。


蓮花:はぁい。


祖母:瀬野くんまた来てね(^^)。


瀬野:はい!今日は本当にごちそうさまでした!


祖父:いいぇ~。


蓮花:あたしちょっとそこまで行ってくる。



そういうと、瀬野と蓮花は玄関のドアを閉め、少し歩いた。



蓮花:瀬野今日ありがとね。2人ともすごい楽しそうだった・・・あの・・・うち両親がさ・・・


瀬野:あー・・・じぃちゃんに少し聞いた・・・2人とも本当に優しいな・・・



蓮花:ありがとう。


瀬野:・・・また明日学校でな!


蓮花:うんまた明日!



家では・・・



祖母:ねぇ、蓮花あんな風に男の子と話せたのねぇ。


祖父:おぉ、いい青年だったしなぁ。男子と喧嘩してないか心配だったが、大丈夫そうだな・・・安心したよ。


祖母:あの子鈍感だから・・・そこだけねぇ。

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