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3話 俺の心のアスモデウス

タイトルの通り下ネタ多めです。

苦手な方はプラウザバックを推奨します。

 とりあえず今日中にしたい事はできた。

 後はどこを拠点にするか、だけど……まぁ、最悪はここでいいかな。一度、攻略したポータルの前の空間は魔物がスポーンしない安全な空間になるし、拠点としては申し分無い。


 ただレベル上げ後は外で活動したいからね。

 そこを踏まえると外に作った方がいいのか。マップを見た感じ盗賊の拠点が二キロ先にあるから潰して奪うのも有りだ。……いや、今はここを拠点にしよう。


 階層ごとにポータルはあるから進んで戻ってを繰り返す方が効率が良さそうだ。って事で、キャンプセットを取り出して広げる。大きなテントのようなものだけど出した瞬間に広がって勝手に立ってくれた。


 後はテントの中だけど……知っていた。

 外見に似合わず中は広くて四箇所の個室がある。一箇所がキッチンに、一箇所が風呂場に、残りの二つが広い個室になっていた。……ここら辺もゲーム準拠なんだね。


 ゲームだと四つの個室に広がる大広間に皆で集まって会議をする演出がある。片方が男部屋で、もう片方が女部屋みたいな扱いをされていたっけ。


 この広い場所に男一人。

 うっわ、なんかすごい嫌だな。上手い表現方法が無いけど将来的にそうなりたくない。まぁ、折角の異世界生活ですから、絶対に可愛くて器量が良くて俺の全てを受け入れてくれる女性を手に入れてみせる。


 いや、素直にキモイな。

 程々に頑張って恋人は何とか手に入れよう。ハーレムだとかワガママは言わない。


 さてと、次はステータスだね。

 さっき見た時に光っていたけど……なるほど、ゲームの時には無かった仕様があるのか。レベルの横に見慣れない※マークがあった。それをタップしてみたらズラーっと自身のレベルに沿った報酬があるみたい。


 例えばレベル五だと心器の火力向上。

 十はステータス補正が0.01%だけ付く。……いやいや、低過ぎていらないなぁ!?


 まぁ、塵も積もれば何とやらかな。

 それよりもレベル十五で手に入る報酬が凄過ぎて補正とかどうでもいいし。十五で手に入る報酬、それはゲームのガチャで手に入る仲間の一人だ。


 シロエっていう……人権キャラだね。

 持っていなかったらゲーム攻略に多大なる影響がある強過ぎるキャラクター。俺の推しキャラよりは弱いけど……生きていく上で彼女は必須だろう。


 まぁ、召喚したら色々と分かるか。

 俺が知っているシロエの情報はゲームでの彼女の過去や性格だけだ。後はスリーサイズなんかも知っているけど大きい問題じゃない。だって、公式が勝手に公開しているだけだし。


 シロエの名前をタップする。

 その上に召喚の二文字が現れ、タップするとゲームの時に見慣れた魔法陣が描かれた。そこから光が溢れ始めて小さな黒い球体が現れる。それが唐突に弾けて……一人の女性が現れた。


 笑顔を浮かべている美しい女性。

 ただ少しだけ異質なのは俺よりも大きな二メートル十センチもある身長か。いや、Eカップもある大きな胸も異質と言えば異質だけど問題は無いな。


 ……あ、白と黒で彩られたフリルのメイド服を着ているから、そこは異世界では異質かもしれない。とはいえ、胸元から見える大きな谷底はずっと見ていたいから着替えさせる気も無いけど。


「お久しぶりです、白ト黒ノ罪人セイント・ダークネス・ソウル様」


 美しい礼はゲームの時と変わらないみたいだ。

 とはいえ……白ト黒ノ罪人かぁ。ぶっちゃけ、嫌いでは無いけどノリで付けた名前だからね。呼ばれたいかと聞かれれば首を横に振るかな。


 だって、そういう厨二ネームを付ける流行みたいなのがあったからさ。別に俺が厨二病を拗らせていたわけではない。……まぁ、変えたいと思った事も無かったかな。ただ……。


「普段通りマスターと呼んでくれ。その名前だと長くて呼びづらいだろう」

「……そんな事は無いのですが」

「まぁまぁ、俺はマスターと呼んで欲しいんだ。シロエはマスター呼びは嫌いかい」


 驚いた顔を見せてから首を横に振って「そんなわけがありません」と繰り返している。


 うん、シロエがそういうキャラだってよく知っているからね。そもそも、推しキャラの二体が出る前まではシロエ一筋だったし。俺の事を出せば何を言っても納得してくれる事は知っている。


 後、本気でシロエは白ト黒ノ罪人呼びは面倒だと思っていない。マスターに関わる事は何もかもが大切だと思うように……悪く言えばプログラミングされているんだ。


 久しぶりも……ゲームの記憶が引き継がれているからとかかな。例えばシロエなら俺は親愛度っていう友好関係を示す数値を最大まで上げていた。だから、ゲームの中の俺との生活の記憶を今のシロエは持っている。


 仮定ではあるけど可能性は高いよね。

 だって、ここまで色々な事をしてみたけどゲームと違う事の方が少ない。もしかしたら、異世界転移したと思っているだけでゲームの世界に転生しただけの可能性もある。そうだとしたらーー。


「マス……ター?」

「……うん? あぁ、ごめんね。少し考え事をしていたんだ」


 心配そうに俺の顔を見上げていた。

 それだけ長考していたんだろうな。この世界に来てからは一人だったから気が付かなかった。


 それにしても……。




「圧倒的破壊力だな」

「おっぱいですか?」

「……はい、そうです」


 俺の心のアスモデウスが口を勝手に動かしていたみたいだ。だってさ、わざわざ腰を下ろして顔を見上げてきているんだよ。そりゃあ、メイド服で強調された顕になっている谷間に目がいくよな。


 可愛くて胸が大きくて……控えめに言って最高過ぎる。そう例えるなら……在り来りだがマリアナ海溝のような魅力があるね。海溝の奥深くにいる生物を知りたいというような知的好奇心が掻き立てられる魅惑の空間だ。


「喜んでもらえたのなら幸いです」

「あの……ジャンプしないでもらっていいですか」

「あ、すいません……つい、体が勝手に動いてしまいました」


 危ねぇ……胸がたゆんと弾んだせいで鼻血が出かけた。何とか喉奥まで吸い込んだからキモイ姿を見せずに済んだが……やはり、この無自覚小悪魔には何かしらの処置が必要だな。


「とりあえず……詳しい話をするよ。テントの中に飛ばされて聞きたい事も多いだろうし」

「分かりました!」






 ◇◇◇






「と、他に聞きたい事はあるかな」


 テントの広間に移動してシロエに簡単な説明をしておいた。主に俺も少し前に転移してきた事、ここが高難易度ダンジョンの一層目である事、レベルが一に戻っている事、そしてシロエ達との記憶に不備がある事だね。


 特に記憶の不備の話に関してはシロエからすごく悲しそうな顔をされてしまった。でもさ、これは公言しておかないとシロエの不信感を煽る羽目になるから仕方が無い。一応、転移の影響って言ったら納得はしてくれていた。


「……確認したところ、私もスキルを含めたレベル全般が初期に戻っていました。……本当にヨルムとは違う世界なのですね」

「疑っていたのかい」

「実を言うと……昨日から唐突に大広間に入る事が出来なくなり、マスターも姿を消してしまいましたから。やはり、多少は疑念を抱いてしまいます」


 それは……間違っていないからなぁ。

 俺はシロエの知る白ト黒ノ罪人であり白ト黒ノ罪人では無い。所詮、俺はゲームプレイヤーである白ト黒ノ罪人でしかないんだ。そこは甘んじて受け入れるつもりでいる。


「ですが、今はもう疑念などありませんよ。話をしてみて感じましたが、マスターは変わらずマスターのままでした。私の胸をチラチラ見るような変態さんのままでしたよ」

「当たり前だろ。記憶が曖昧なだけなんだから」

「ふふふ、その通りですね」


 恥ずかしいけど……まぁ、俺をマスターと認めてくれるのなら別にいいや。


 ってか、NPCだからとゲーム中にシロエの胸をよく見ていたけど……バレていたんだな。すごく恥ずかしいけど嬉しくもある。そういう小さな部分でストーリー以外のシロエとの関わりを知れるからね。

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