第1話 退屈な日常
「はあ…毎日毎日つまらねぇ」
俺 <中本 大河>は今日もそんなことを考えながら学校から家に向かって歩いていた。
自分で言うのはなんだが俺は無気力な人間だ。
学校には行ってはいるがなにかをする気もない。
俺の唯一の楽しみは家で異世界物のラノベ、漫画、アニメを見ることだ。いわゆるオタクってやつなのかな?
今年の春から今渕高校に入った俺だが、友達を作る気もなく、ラノベを読むか寝ることしか学校でしていなかったのでめんどくさいことにいじめ とまでは行かないがよくつっかかれる対象になってしまった。まぁ気にしてないからいいんだけどね。
俺のクラス <1年B組>には同じ中学から高校に上がってきたグループがいくつかあるようでまだ5月序盤なのにグループができている。いくつかあるグループ同士も仲は普通にいいらしく比較的平和なクラスみたいだ。
クラスの中心のグループは男子3、女子2で構成された
幼なじみ5人組。爽やかイケメン山咲 大輝、筋骨隆々の熊澤 陽、ちょっと常識にかけた2人に振り回される常識人田中 晃成、クラスのマドンナで誰にでも優しい湊 悠、クールであり可愛い仲島 静香。
こいつらはみんなに優しい人気者であり、俺にも優しく接してくれる。
しかし正直めんどうだ…俺は静かにラノベを読んでいたいのに話しかけてくる。クラスに俺を馴染ませようとしてくれているのはわかるのだがそんなのは余計なお世話だ。
俺につっかかってくる奴らは男3人グループ。
俺がいうのもなんだがいかにもひねくれてる って感じのやつらだ。俺へのちょっかいを特によくしてくるリーダー格は曙川 真という。あとの2人の名前は興味もないのでまだ知らない。
他にもまだグループはあるが他人に興味のない俺はあまりよく知らないのだ。
「異世界に転生されたら気力もでるんだがなぁ…」
俺はベッドの上でそんなくだらないことを考えながら今日も退屈な1日を終えたのだった。