第1話
私の名前は音無柚
どこにでもいるJKだ。人と違うところといえば両親は蒸発してて、ただいま親戚から資金援助をしてもらいながら一人暮らしをしています。小遣い稼ぎに動画をネットに出していまーす。
ちなみに友達はいません。まぁ、ネットになら信者ならいるけどねー。
…はぁ…私人生ほぼ詰んでるなぁ…。
まっ、今日も配信していきますかー。
私は配信用の機材をを起動して配信の準備をする。
「ハロー、みなさんこんにちは〜♪ゆずりんだよ〜♡今日はゲーム配信っ!ホラーゲームやっていきたいと思いまーす!ノーコンテニューでクリアするからねー!!」
「ゆずりんキター!!」「どうせ絶叫してゲームオーバーに1票」「ゆずりんイキるのすこ」「企画が途中が変わるに500円」
こんな風に様々なコメントが私の動画の配信中に流れてくる。
「おいおい君たちぃ?このゆずりんがそう簡単に企画変更すると思ってるかなぁー?」
その私のファンもとい信者達にマウントをとっていくのが私の配信スタイルだ。
「イキるのは止めておけww」「いいぞ、もっとやれww」「さすがホラーゲームでガチ泣きした実況者ww」
おい。最後のやつ後で覚えてろよ?
〇タホノタタリ…あれだけはダメだから!信者諸君も1人でやってみ?マジで夜寝れなくなるから。
「もぉ〜!みんなゆずりんのこと信用してないなぁ!いいよ…やってやるぞ♡これでコンテニューしたらBLゲー配信してやるよっ♪」
「待て、それはおかしい笑」「ゆずりん自分からマウントとっていくのか」「俺達にはまったく得がない配信を平気でやるゆずりん。そこに痺れるっ!憧れるぅ!」
うん。こいつらアホだ。信者だとは思ったけどは私のファン頭おかしくない?
「そこでいきなり否定しないリスナーの皆はさすがだねぇ〜♪私に調ky……ゲフンゲフン!しっかり訓練されてるねっ!」
「この配信者今調教って…笑」「時折見えるブラックゆずりん好き」「1級のゆずりんリスナーは訓練された兵士と遜色ないんだよ笑」
「いやいやリスナーの皆は兵士じゃないくないかな?だって君たち痛いのと苦しいの嫌でしょ基本的に」
「「「ゆずりんのためなら大丈夫だ問題ないww」」」
草生えてるよリスナー諸君。
「みんなカッコイイ〜(棒読み)」
「心がこもって無さすぎ笑」「俺達の愛を受け取れないというのかい!?ww」
「平日の真昼間に動画見てるクソザコナメクジな君たちがゆずりんを養えると思ってるのかな〜?まっ、お金あってもこんなBLゲー配信とかやる陰キャに彼氏なんてできないってwww」
そう私は実況者ゆずりんであり絶賛ひきこもりのなんちゃってJkなのだ。べつに特に理由があって引きこもってるわけではない。ただ、私は人付き合いも苦手だし友達なんて欲しいとは思ったことはないから、だからこうして引きこもっている。
「あっ…眠くなってきたなぁ…」
「ゆずりん後少しでチェックポイントだお」「寝落ちフラグか!?」
あっ、ダメだ…これ寝落ちするやつ…zzz。
「はっ!寝落ちしまってたっ!」
すぐさまパソコンをみると配信はが止まっており幸い私の寝息とかいびきとかは聞かれなかった。
わたしは一旦顔を洗おうと立ってみると私の足元には私が………はっ?私?もしかして私…幽体離脱してる!?えぇぇぇぇぇぇ!!?
「幽体離脱じゃなくて死んでるんだ…」
誰!?この某特殊部隊のボスみたいなイケボしたおじさんは!?
「待たせたな…」
「あ、あなたは……〇IGBOSS…!って違うわよ!!」
なんで私がノリツッコミしてんのか。
「あぁ…君が今陥ってる状況について私が説明しよう。君は急な心不全で死んでしまったんだ…。まったく不運なことだったな?」
初老の男性は私に向かって淡々と状況を話していく。
「本当ならば君は…この後有名実況者となってそれなり裕福な生活を送り順風満帆な人生を送るはずだった…だがな。」
「ちょっと、あんた今から私生き返らせなさいよ…!私のリア充街道を台無しにするんじゃないわよ。」
「わかったわかったわかった。もうわかった。だからもうわかったってだからマジで首締めるの止めて?おぬしを異世界に転生させるから許してちょんまげ。」
「まっ?」
「まっ」
こうして実況者な私は異世界転生することになりました。