宿舎サテライト
テライト、サテライトどこかな、今気づいたんだけど・・この世界の文字読めない。言葉はわかるんだけどな。くそぅ神様も融通が利かないな、町の人に聞いてみるか。
「すみません、サテライトという宿舎探しているんですがどこにあるか教えてもらえませんか?」
「何言ってんのあんた、めのまえにあるじゃない。おかしなことを言う子だね」
あ、ココデシタカ、オハズカシイ。まぁ気を取り直していきますか」
「いらっしゃ~い、食事ですか?宿泊ですか?」
僕と同じくらいの歳の女性が声をかけてくる。
「宿泊をお願いしたいんですが、一泊いくらになりますか??」
「ウチは、朝昼晩の食事付きで銅貨一枚だよ」
銅貨一枚と言われても、高いのか安いのかすらわからない。朝昼晩の食事付きはありがたいな。とりあえず金貨を一枚カウンターに置いて聞いてみるか。
「これで何泊できますか?」
「え?わからないの・これだから脳筋の冒険者はこまるんだよ。50泊でしょ?」
いやそんなにあきれられても、視線がすごく痛い。金貨一枚で銅貨50枚分の価値があるということか。
「じゃあひと月分お願いします」
「まいど~ここに名前を書いてね」
斎藤 拓海と、お姉さんが珍しそうな顔で見てくる。
「あまり見ない文字ね。これなんて読むの?」
「さいとう たくみと読みます」
「さいとう?珍しい名前だね」
「斎藤が苗字で拓海が名前です」
「あー名前と苗字が逆なんだ、てことはジパンの国の方??」
「まぁそんなところです」
「私はセナ、よろしくね」
「よろしくお願いします」
宿舎に泊まるうえでの規則をセナさんに一通りレクチャーしてもらった。ジパンは地球で言う日本みたいなところなんだろうか?一度行ってみたいな。
「これ部屋の鍵ね、なくすんじゃないわよ。もう食事にする?」
「食事でお願いします。昼から何も食べていないもで」
「おっけーそこが食堂だから適当に座って待ってて」
異世界初の食事とても楽しみだが、少し不安になってきたぞ。冒険者がとか言ってたから、モンスターの肉とか出てきたらどうしよう。
「おまたせ~今日はいい魚が捕れたからね、ラムルの塩焼きだよ」
「ありがとうございます、いただきます」
見た目はかなり美味しそうだぞ鯛の塩焼きみたいな魚、それに野菜のスープと茶色いご飯のようなものが運ばれてきた。とりあえずラムルの塩焼きから食べてみるか。うんなんだかパサパサしているけど、おいしい。ご飯は玄米を食べているような感じだ。最悪の想定より満足できる味でよかった。
今日は疲れたから寝ることにしよう。レナさんにお礼を言ってお風呂に入り借りた部屋に入った。広さは十畳くらいだろうか。ベットがおいてあり机もある。思ったより広かったので驚いた。
布団に入ると睡魔がすぐに襲ってきた。今日は大変な一日だったなぁ~明日は平和に過ごせるといいな。そんなことを考えながら意識を手放した。