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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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魔鋼騎戦記フェアリア第3章双璧の魔女Ep1闇の魔鋼騎Act33銀髪の師団長ドートル

師団司令部からの呼び出しを受け、

リーンとミハルが師団長と対面する。


その師団長はリーンをマーガネットと呼んだ。

野営テントの中で、士官に訊ねた。


「そう、それで私達が来るのを確認する為に偵察に来たって言っているのね?」


リーンが傍らの情報士官に確かめる。


「は。間違いありません。4人が4人共そう命令を受けたと言っております」


少尉の階級章を付けた眼鏡の士官が答える。


「解ったわ。で、それが何故だかは知らないと?」


リーンがもう一度情報士官に訊く。


「あの4人の内一人だけが、

 本部に連絡を入れればそれで事足りるらしいと言っている他は知らないようです」


「ふむ。私達が来る事で、何か不都合な事でもあるのかしら?」


リーンが首を捻って考えている横で、


「逆に私達が来る事で何か作戦の立て方が変るのでしょうか?」


ミハルが上官に向って質問する。


「それは私達に対して?それとも敵の方?」


リーンがミハルに訊く。


「敵が・・・です」


情報士官が伝え終わって、敬礼をリーンに送って退出するのを二人が答礼して見送る。


「ミハル、今の話。もし敵の方が私達が来た事を知ったとして、何か作戦を立ててくるかしら?」


問われたミハルも考えた挙句、


「あまり考えにくいけど。

 フェアリアで撃破王の魔鋼騎が加わった事で私達を全力で潰しに来るか、

 それとも相手にせず避けてしまうか。

 ・・・まあ、どちらにしても嬉しい話ではありませんね?」


言い辛そうに話す。


「ま、そんな処ね、きっと・・・」


そう答えたリーンはまだ何か引っ掛かる所があるみたいで、


「でもねミハル。それだけの話なのかな?何か引っ掛かっているのよね。

 私達MMT-6の紋章を見て敵の司令部は作戦計画を変えてくるのかな。

 ・・・私達を<双璧の魔女>だって知って何をしてくるつもりなんだろう?」


いつもの考える時の癖で、顎に手を添えたリーンがミハルに答えを求める。


「それは解らないよ。

 でもキャミーも無線を傍受した時言っていた。

 私達の紋章を味方に知らせていたって。

 敵の狙いが何処にあるのかは解らないけど、

 確かに敵は私達の事をマークしているって事は間違いないよ」


思い悩むリーンに答えたミハルも敵が自分達の車両にどんな感心があって、

どんな狙いがあるのか考えあぐねた。


「そうなると今後敵がどんな動きを見せるかを見極めてからしか、手の打ち様が無いわね」


考えを纏めたリーンが顔を上げて結論を出す。


「うん。私達は師団命令で動くしか選択肢は無いから。敵の出方を伺う暇なんて無いかもしれないね」


ミハルも諦め顔でリーンに答えた。



「ふう、それにしても私達を呼び出しておいて、ここの師団長は人を待たせるのが好きな様ね」


リーンが待ち草臥れて痺れを切らす。


「リーン、そう怒らずに。師団長閣下もお忙しい筈だから」


ミハルがリーンを宥めていると、


「おーいっ、マーガネット姫。久しぶりだなっ!」


人懐っこい声が掛かる。

2人が声のした方を向くと、


「げっ!ドートル叔父様っ!」


リーンが仰け反って叫ぶ。


「はっはっはっ。ドートルじゃない、ドゥルトールだ。マーガネット!」


銀髪の中将が笑いながら近付いて、


「大きくなったなあ。

 作戦打ち合わせの時に居合わせなくてすまなかったなあ。

 それにしても美しくなったものだ。すっかり母上に似られて!」


そう大声で話し掛けたドートル中将が固まったリーンを掴まえて、


「さあ!久しぶりに抱き合おうではないか!」


思いっ切り抱き竦む。


「ひええぇっ、やめて叔父さん!ここは戦場なのよ、軍隊なのよ人前なんだからぁ」


「・・・・。」


眼が点状態のミハルの前で、リーンは中年おじさんに思いっ切りセクハラされていた。


「おおっ、マーガネット!確かに大人になったのだな。出るトコ出て、おじさんは嬉しいぞぉ!」


まさに・・・中年おっさん・・・(注・作者じゃないよ)


「いーやーー。やめてよ、オジサン!ミーハールーったすけてぇっ!」


リーンが涙目で中年おっさんから逃れようと助けを求めるが、

2人の抱負?を見ているミハルは、眼が点状態から戻れていなかった。

挿絵(By みてみん)

・・・・。

それから・・・それから・・・?



冗談はその位にして、本題を。

<暗黒魔鋼騎>と呼ばれる軽戦車について話す3人。

謎に包まれるその存在とは・・・


次回 謎の敵、暗黒魔鋼騎

君は対する敵の正体をまだ知る事は出来ないだろう

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