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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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魔鋼騎戦記フェアリア第1章魔鋼騎士Ep3訓練!あの戦車を撃て!Act12紅白戦後編

挿絵(By みてみん)


曹長の戦術に嵌り、痛いポイントを奪われた搭乗員組に、更なる罠を仕掛けるバスクッチ曹長。

ミハル達は、曹長の罠に、どう立ち向かうのか・・・。

「まだ撃ってこない所を見ると、どうやら此方の射撃タイミングを狙っているな。

 この勝負どちらが先にミスを犯すかで決まる・・・な」


曹長はまるでミハルの考えが解るかのように呟いた。


「おいっ、みんな!今夜は勝って搭乗員達にサービスしてもらおうぜ!」


曹長は笑ってトラックに乗り込んだ整備兵達に呼び掛けた。

運転手席のマクドナード軍曹が、


「がってんだ!」


笑い掛けて、曹長に答える。


ー  さあ、行くぞミハル。お前の腕を試してやる!


曹長は訓練砲をトラック右前方1時の方向に向けて、トリガーに指を掛けた。


「左舷トラック、方向変えました。此方に急速に接近してきます!」


ラミルの声にリーン少尉は驚いた。


「どうしてわざわざ死角の前方を此方に見せて、突っ込んで来るの?」


ー 違う!この角度は正面じゃない。

  こちらが止まっていれば確かに死角だけど、

  同じ方向に進んでいればぎりぎり死角を外している角度になっているかもしれない


「少尉、停車して下さい。このまま進んではっ!」


ミハルが言い終わる前に、トラックが発砲した。


ラミルが停車させる前に曹長が放った訓練用のペンキ弾が、車体左舷前方に命中して赤いペンキの跡を付ける。


ー  やられた。これで2度も撃破された事になる。やっぱり曹長の方が何枚も上手だ・・・


車体が停止したと同時に、ミハルも射撃を開始する。


ー  後はどれだけトラックに当てられるか・・・だな


トリガーを引き絞りながら、ミハルは考える。


((バンッ))


軽い射撃音と共に訓練弾がトラックに向って放たれる。


「初弾命中、次発装填急げ!

 当てられる時に当ててしまうわよ!」


リーン少尉が連射を命じた。


「うわっ!ミハルの奴。運転席を狙って来やがった!」


白いペンキがトラックの左前方に命中して、ペンキの跡が付く。


「こっちもどんどん当てるぞ。このまま突っ込め!」


バスクッチ曹長は楽しげにマクドナード軍曹に呼びかけながら射撃を続ける。


停車したMMT-3に次々と赤いペンキの跡が付く。


ミハルも負けじとトラックの正面に命中させた。


「くーそっ、前が見えん。

 バスクッチ曹長、これ以上は危険だ。

 停車するかハンドルを切って曲がらんとぶつかるぞ!」


マクドナード軍曹の前にあるガラスは真っ白になって前方が見えなくなっていた。


「後2発で撃ち終わる。撃ち終わったら停車しろ!」


両車の距離はもう50メートルしかなかった。


「早く撃ち終われっ、危ねえぞ。」


マクドナード軍曹はアクセルを緩めて尚も進んだ。


ー  曹長、楽しんでるんだ!


ミハルは照準器に入っているトラックの荷台で砲を撃っている曹長の顔が、

何時に無く笑っているのが見えて、こちらもつい笑顔になってしまう。


「ミハル先輩、これがラストです!」


「ミハル!

 最後の弾は、トラック正面ガラス上限ぎりぎりの所を撃ってくれない?」


突然キャミーが射撃の注文を出してきた。


ー  ははーん。そう言う事か!


ミハルはキャミーの狙いが即座に解って、


「了ー解!ぶっかけてあげるからっ!」


ミハルが狙った場所は。


((ベシャッ))


「うわっ!やりやがったな。ミハルの奴めぇ!」


トラックの荷台で白いペンキを頭から被って、曹長以外の乗員達が毒づいていたが、


「はははっ、キャミーだな。狙わせたのは」


そう言って大笑いしながら試合終了の信号弾を放った。



すっかり、してやられた搭乗員組は罰ゲームをさせられる・・・。

曹長の送別会を兼ねて、酒席が設けられた。

さて、罰ゲームとは何ぞや?

次回Act13お・や・く・そ・く?

さあ!宴会だっ!!

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