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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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魔鋼騎戦記フェアリア第3章双璧の魔女Ep1闇の魔鋼騎Act27進出命令

事件の一応の解決を見た97小隊に電報が舞い込む。

その差出人は、ユーリ第1皇女・・・


っと。

ここでイラスト・ターイム!

ミハルのバストアップイラストになります!でわっどうぞ!

【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】

事件が一応の解決を見た後。


小隊が次期作戦の準備に入る。

MMT-6の整備が進む中、ユーリからの電報が届いた。



「んー、キャミー。班長を呼んで来てくれない?」


渡された電報を読んで、リーンがミハルを呼ぶ。


ー 中尉がそんな風に呼ぶって事は、かなり重要な話しがあるんだ・・・


キャミーがリーンの顔を覗きこんで思う。


「解りました、今直ぐ!」


指揮官室から出たキャミーは電報を読み返しているリーンの姿が眼に焼き付いた。

自分の渡した電報、そこには・・・


<<発・ユーリ・F・マーガネット第1皇女。

  宛・第97小隊長リーン・F・マーガネット中尉。

  本文、次期作戦の前に邪魔になる者を排除されたし。

  敵は暗黒魔鋼騎と呼ばれし軽戦車、追って指示するものとす>>


ー  邪魔となる者・・・暗黒魔鋼騎?

   一体何の事だろう、あたし達にそれを叩けと言う事なんだろうけど・・・


キャミーはミハルを呼びに行く途中で考えた。




「ミハル、中尉がお呼びだ。指揮官室へ行ってくれ」


砲の整備を手伝っているミハルにキューポラから呼び掛けると、直ぐに砲塔内から出て来た。


「指揮官室へですね、了解!」


ミハルの屈託のない笑顔を見てキャミーが心配顔で先程の考えを言った。


「なあ、ミハル。ユーリ皇女様からの電報が来たんだ。

 何か胸騒ぎがして・・さ。無茶な話なら断われよ、いいな?!」


指揮官室へと向うミハルに一言釘を差した。


「え?何かあったのキャミー。そんな顔して・・・」


キャミーの顔色が優れないのを見て取ったミハルが逆に聞き返した。


「ああ、ちょっとな。兎に角小隊長と善く相談するんだぞ、いいな!」


答えたキャミーが無理やり笑顔を作ってミハルに注意を与えた。


「う、うん。解った」


頷いたミハルが、指揮官室へ向う。


その後姿を見るキャミーの瞳に、

先程眼に焼きついたリーンと、ミハルの姿が重なって見え、言い知れぬ心配が影を落としていた・・・




「ミハル、それなんだけど・・・。どう思う?」


リーンが電文を読むミハルに訊く。


「どうって・・・。暗黒魔鋼騎ってのが作戦の障害になってるって事?」


電報から顔を上げたミハルが逆に訊き返す。


「この電報だけでは詳しく解らないよ。軽戦車って事位しか・・・」


目標の相手が軽戦車としか書かれていないのでミハルは首を傾げる。


「そうね、軽戦車が相手なら、私達が出張らなくても太刀打ち出来そうなものなのに・・・」


自分達以外の魔鋼騎でも対応可能の筈だと思ったリーンも首を傾げる。


「うん。そうだと思う私も・・・

 でもユーリ姫が直接私達に命じてくるには何か訳があるんじゃなのかな?」


ミハルは電報を打って来たユーリの思惑を考える。


「ユーリ姉様はきっとその相手の情報を掴んでいる筈なんだと思う。

 でなければ私達に命じはしない。きっとヤバイ敵なんでしょう・・・ね?」


リーンは瞳を伏せて心配そうに言った。

その憂鬱そうな顔を見て。


「ふうっユーリ姫もリーンも心配性だね。

 大丈夫だよどんな手強い敵にだって負けはしないよ。だって私達は<双璧の魔女>なのだから!」


ミハルが微笑んでリーンを元気付ける。


「でもミハル。相手がどんな力を持っているのか解らない間は心配だよ」


それでも心配顔のリーンが俯いたまま答える。


「あのねミハル。この電報を読んだ時、胸騒ぎがしたの。悪い胸騒ぎが心を締め付けたの」


リーンの言葉にミハルは心の底で思う。


ー  そう・・・リーンも・・・なんだね。実は私もなんだよ。

   心の奥が急に締めてけられた様に苦しくなった。

   なんなんだろうね、この感じ・・・


だがそんな想いは表に出さずに、


「もう、リーン考え過ぎだよ。

 これまでだってどんな苦しい戦いでも闘い抜いて来たじゃない。

 今度も絶対守り抜いて見せるから・・・私が」


拳で胸を打って、任せてと力強く言ったミハルに顏を漸く挙げたリーンが。


「そ、そうよね。ミハルが居てくれるんだから・・・大丈夫だよね」


やっとリーンが微笑むと。


「えへへっ、リーンが笑ってくれるのならどんな壁だって越えて見せるよ。

 どんな敵にだって負けはしないからっ、私はリーンの為なら何でもするからね」


その微笑に答える様に、ミハルも笑った。



遂に出撃した第97小隊。

目指すは第2師団が駐留する前線。

いざ、闘いの坩堝へ!

次回 敵影ミユ!

君は生き残る事が出来るのか?

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