表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
172/632

魔鋼騎戦記フェアリア第3章双璧の魔女Ep1闇の魔鋼騎Act21犯人は何処に?

助け出されたミハル。

ほっと息を抜く暇も無く犯人を捜す為搭乗員達と協議する。

そして真犯人を求めて行動に移した。

服装を整えたミハルが畏まっている。


「それでミハルは捕えられた・・・と、言う訳ね?」


リーンが腕を組んだまま訊く。


「は・・・はい」


一言返事を返して俯くミハル。


「あれ程言っておいたのに、か?」


キャミーも腕を組んでミハルに言う。


「す、すみません・・・」


更に小さくなって謝る。


「それで、助けてあげたのに・・・これですか?」


ミリアが頭のタンコブを擦って言う。


「そ、それはミリアが、私の胸を揉むから・・・」


顔を上げて言い返すミハルに。


「だって本当のミハル先輩か、確認する為だったんですから。

 縄をほどかなけりゃ良かったかなぁ?」


ミリアが悪戯っぽく笑う。


「うっ、ご、ごめんミリア」


助けに来てくれた時ミリアに体中を触られて、

思わず頭をぶん殴った事を謝るミハルに。


「まあ、ミリアの事だ。変なスキンシップをしたんだろ。役得だったなミリア!」


ラミルが探し出した手柄で大目に見ろとミハルに笑いかける。

そして4人が一斉にミハルを指差し。


「今回はミハルが先走ったからだぞ!」


笑いながら言われたミハルは、


「えっ!?えええっ?」


戸惑った様に苦笑いを浮かべる。


挿絵(By みてみん)


搭乗員室に集まった仲間が、ミハルとリーンの無事を喜んでいた。




「それにしても、ミハルを私達から奪おうとするなんて。どこまで卑劣な奴等なのかしら!」


リーンが腕を組んだまま怒る。


「そうですよ、誰がそんな馬鹿げた事を考えてやがるんだ!」


キャミーが同調する。


「全くだ。ミハルあっての97小隊なのに!」


「私も同感です。センパイが居ない97小隊なんて考えられませんから!」


4人の想いにミハルは心から感謝する。


「ありがとうみんな。嬉しいですそう言って頂けて」


嬉しそうに微笑むミハルと対象的な顔で、


「ミハルを狙う理由か。

 ミハルを部品の一部にする・・・その意味が解らないわね。どう言う事なのかしら?」


リーンが考えあぐねて呟く。


「さあ?人を部品の一部にするなんて事があるのか。それ自体、意味不明ですよね?」


キャミーも顎に手を添えて考える。


「まさか人を機械の中で働かせる訳じゃあないでしょうし。

 それなら別にミハル先輩に限定する必要なんてない訳ですからね」


ミリアが言った事は遠からず当っていたのだが、その時はまだ誰も判っていなかった。


「兎に角、中尉。

 ザルバを撃った犯人が、この基地内に潜んでいる事は間違いないのです。

 全員を集めて知らせるべきではありませんか?そして犯人を捕えねばなりません!」


ラミルがリーンに犯人を捕える事を進言する。


「うん、それもそうね。まずは隊内の洗浄を優先する方が先決ね」


リーンは心の中で蟠りがあったが、ラミルの進言を肯定した。


「みんな、犯人はハンネとは限らない。

 ザルバ君を撃った理由が口封じとは限らないから、油断なくね」


そう言って4人に気を引き締める様に命じた。


「はい、了解です!」


4人がリーンに復唱した。


「よし、総員集合を掛けて。整備場で決着をつけるから」


リーンが4人に命じ、


「念の為に帯銃、帯剣を命じます。犯人が抵抗した時の用心に・・・ね」


自分も剣を取った。


「判りました。みんな行こう!」


ミハルがコルトの弾倉を確認してポケットに入れ、3人と共に整備場へと向った。




「総員集合!整備場っ!」


ミハルが大声を振り上げ命じる。

ミハルと共に3人が口々に総員集合を告げると、整備場以外に居た整備員達も急いで集まって来た。


ミハルの前に搭乗員と整備員達が集合を終えた。

が、2人の欠員がいるのに気付いた。


「あれ?班長とハンネさんは?」


ミハルが訊くと整備員達はお互いに知らないと首を振る。


「困ったな、何処へ行っているんだろう?」


ミハルが首を傾げて言うとラミルが、


「そういえばミハルを探している時から2人の姿が見えなかったな」


思い出す様に先程見た事を話す。


「そうなんだ・・・どうします中尉?」


振り返ってリーンに訊くと、


「そうね、2人が居ないんじゃあ総員集合の意味が無いし・・・

 それじゃあ全員で呼び出して来てもらおうかな」


そう言うリーンの瞳が鋭い光を放っているのを見たミハルが気付く。


「判りました。それでは班に分かれて探しに行きましょうか。

 整備員は整備科を探して下さい。私達搭乗員は基地内の各所を探します」


そう告げて解散させる。

ミハル達搭乗員がリーンの元へ寄り、


「マクドナード曹長とハンネが居ないとなると。

 マクドナード曹長の身が危ないのかも知れない。急いで探しましょう!」


リーンが4人に言うと、


「でも中尉。先程ミハルを探していた時にはもう見かけませんでしたよ、なあミリア?」


ラミルが2人の姿を見なかったと話す。


「はい、見ませんでした。もしかしたら基地の外に出ているのかも知れませんね」


ミリアも見なかったと言う。


「そうだとしたら犯人では無いと言う事になる。だとしたら犯人は一体誰なんだろう?」


キャミーが不思議がって考える。


「まだ2人が外に出ているとは決まっていないわ。もう少し探してみよう」


ミハルが2人の探索を求めると、


「そうね、あの2人が本当に外に居るとしたら後で帰って来る筈だから。今は探す事にしましょう」


リーンもミハルに目配せしてから同意する。


「それじゃあラミル、キャミー、ミリアは基地内の各所を探して。私とミハルは城内外を廻ってみるから」


リーンの命を受けて3人が探しに向う。


目配せを送って来たリーンとミハルは、

連れ立って城の内外を見渡せられる見張台へ登って行った。


ミハルとリーンは連れ立ってハンネとマクドナードを探す。

そして二人の前に声だけが聞こえてくる・・・

次回 姿を見せぬ者

君はその者の姿を求める、疑いの眼差しで・・・

ちょっとここであのシーンを懐古してみましょうか。

ミハルの胸を触ったミリアがどうなったか・・・

挿絵(By みてみん)

つまり・・・こうでした。

ちゃんちゃん


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ