表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
138/632

魔鋼騎戦記フェアリア第2章エレニア大戦車戦Ep4闘う意味Act28突入セヨ6輪装甲車!

ミハルが指揮権を授かり、眼前の部隊と対峙する。


リーンの事を想い、決断を迫られる。

ランネがギアをローに入れ、ゆっくり進み出す。


「リン!もしもの時は間髪を入れず発砲します。装填はいい?」


リンに主砲の20ミリ機関砲の装填を促す。


「装填は車長が勝手にしてくれますので・・・」


リンが振り返らず答える。

「うっ、わ、解ったわ!」


ミハルがびくりとして周りを見渡し答えた。


「じゃあ、私が半軌道車に訊ねる間、油断無く準備をしておいてくださいね?」


ミハルがキューポラに昇ってそう命じた。



10メートル程に近寄った時、半軌道車の機銃員が銃口をこちらに向けてくる。


「私達はその・・・なんだっけ?」


ミハルがリンの職責を訊く。


「皇都警備隊・・・です、軍曹」


リンがため息を吐いて答える。


「そ、そう。私達は皇都警備隊です。

 今時分に何をされているのですか、皇王守護親衛隊に対して何の行動なのですか?答えてください」


ミハルが半軌道車の指揮官へ尋ねる。


「我々は中央軍司令部直属の特務隊である。

 命によって親衛隊に匿われている反逆者を捕えに来た。

 警備隊は本件に関わる必要はない。さっさと立ち退け!」


その指揮官は見下す様に命じた。


ー  そんな事を言われて、はいそうですか・・・で、引き下がるわけにはいかないから!


挿絵(By みてみん)


ミハルがその指揮官を睨んで考えていると、


「はい、そうですか」


車体前部ハッチからランネがそう答えた。


「えっ?」


ミハルがびっくりしてランネを見ると。


「車長ーっ。あんな事言ってますけどー。どうしますかぁ?」


ランネがお気楽な口調でミハルに訊く。


「え?ええっと。そうね、取敢えずもう一度話してみる」


ミハルがランネに答えてから、


「特務隊が誰を捕えに来たというのですか。どうしてそんな重装備をされているのですか?」


もう一度だけ訳を訊いたのだが。


「しつこい!警備隊が知る必要など無い。さっさと立ち去れっ。さもないと攻撃を加えるぞ!」


指揮官が苛立って機銃員に命じる。

その機銃員が車体前方に狙いを定めて手を上げた。


「さっさと行けっ!行かないと・・・こうだっ!」


指揮官が機銃員に発砲の許可を与えた。


((ダッダッダッ))


一連射した一発の弾が石畳の道路に弾ける。


((カンッ))


跳弾した一発の弾が車体前面を擦った。


「あっ!」


ランネが弾が当たった事を知って青ざめる。

リンもランネが青ざめた事を知って、


「あ。あああっ車長!マジカ少尉!

 気を確かにっ!これは偶然弾が掠っただけですからっ!」


マジカ少尉・・・いや、この車体に言い繕ったのだが・・・


「えっ?何?」


キューポラに立つミハルの手元に腕が現れて半軌道車の方を指差し、

もう一つの手でそれを斬る仕草を見せた。


「へ?攻撃するんですか?でも相手は特務隊なんですよ?」


ミハルが戸惑って考えている時、隊内で銃撃戦が突然始まった。


「!親衛隊と交戦が始まった。こうしてはいられないっ!」


ミハルは決意を固めた。

そしてリンとランネに命じる。


「リン!ランネ!全責任は私が執ります。隊内へ突入し、親衛隊の援護に廻りますっ!」


ミハルの決断に腕・・・マジカ少尉がうんうんと言うふうに手の平をヒラヒラさせる。


「そーこなくちゃ!一丁派手にやりますか!」


リンが舌なめずりをして機関砲の電源を入れる。


「ほーい。それでは正面から突入っと!」


ランネがギアを入れて、アクセルを踏み込む。

ミハルはキューポラで前方を見詰め命じた。


「戦闘!戦車前へ!目標前方の半軌道車!」


ぐんぐんとスピードを増すマジカマギカ。

そのキューポラに立つミハルが心で叫ぶ。


ー  リーン!無事でいて。・・・今、いくよっ!

挿絵(By みてみん)


ミハルが辿り着く前、リーンは現れた部隊に戸惑う。


次回 悲しき訴追

君は自らの行為に悲しみ想いを廻らす


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ