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交響曲第三番

作者: 架樹
掲載日:2015/01/05

出会いは、最悪でした。


「ねえ、きみって吉田とつきあってたんでしょ?」


初対面の中島に言われた言葉。


突然聞かれたその事実は深く私に突き刺さりました。


今も思いを寄せている先輩と私は付き合ってました。


彼と私は中学生ですから、大人たちによって強制的に離ればなれになりました。


たまに、後悔もしてしまいますが一瞬でも好きな人と繋がれたことは凄く嬉しかったし、彼のことは愛していました。


この噂が広まったのが中学二年生の頃。


この時はもう、好きといい感情がよくわからなくなっていました。

なんとなくで付き合って、飽きたら別れるの繰り返し。


その噂は相良と付き合ってしまったのが発端でした。


相良と私は小学校から仲のいい幼馴染みでした。


しかし、中学になって、相良は人物が丸々変わってしまいました。


相良は、友達でも無くなりました。


その噂はサッカー部にまで広まりました。


三年になり、新しいクラスで出会ってしまったのが、中島 太一


席が近くなってしまい話すようになりました。


私は人見知りが激しいので、話すときは相手の目を見れません


だから、みんな私の目を見ずに話をしてきます。


いつもはそうだった。


でも中島は目を見て話してきます。


最初はすごく戸惑ったけど、「そういう人」という認識でしかありませんでした


「今日、夢で君がでてきて……」


他愛のない会話を繰り返すことが大変でした。


「こんなこと話すの、お前だけだな」


そんな中島はこちらのことを知らないのに笑顔でそういってきたのです。


私は中島のことが嫌い。


「なあなあなあ!」


「どうしたの、うるさい。」


しかし、中島は私に話しかけてくるようになりました。


席替えで前後になってしまったから。


しかも私の隣は相良という最悪の組み合わせ。


過去に相良は性同一性障害で苦しんでいました。


相良が好きになった人物が長原。


「、、お前はいいけど相良がいるのはなぁー、、」


普通の女子なら勘違いしそうなセリフを普通に言うようなひとなので、軽く聞き流しています。


そんなことをさらっというような人だったけど、内心ドキドキしていました。


私が彼を嫌いな理由は、いくら同性でも、元友人の相良を傷つけたこと。


相良も許せないけど、中島がどうしても許せなかった。


中島と話すことは疲れますが、なれてきました。


「お前は高校どこいくの?」


「んとね、東……東高校かな」


「ふーん、、頑張って!」


許せないはずなのに、嫌いなはずなのに、


私の中には中島と離れたくないという気持ちがあふれていました。


この気持ちは何ですか?


どうしても認めたくないこの気持ちを受け入れなければ、進めないような気がして、


でも、嫌いなんて言い訳で、


やっぱり私自身は中島のことが好きだって結論に至りました。


しかし、わからないことがたくさんある、


このことを本人にいっそのこと伝えてしまえばいいんじゃないのか、


そう思い、終業式のその日、中島に残ってもらうことにしました。


「お前さ、どうしたの、呼び出してまで話したいことって。」


「うん……あのね、私、中島のことが好きかも。」


中島は一瞬動きを止めた


「え?……俺のことを?」


「え?中島以外に……誰がいるの!」


とっさに大声出してしまった。


しかし中島は笑ってくれた。


「そっか、俺も、好き。」


「……でも、まだ好きかどうか私はわからないんだけど?」


「……お試し期間っていうのはどう?付き合ってみれば、わかるんじゃない?」


そんな彼のやさしいとこ、すごく好きなんだって実感した。


お試し期間はまだまだ終わらないけど、


あと少し、卒業までには……


お試し期間なんてやめてしまいたいくらい好きになっているんだと思う。


最初は嫌いだったなんてただのいいわけだと自分でも思ってます。


嫌いって言い聞かせても、目で追いかけてしまう。


出会いは最悪で、運命は私たちの味方でした。

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