第7話‐最終試練・前編‐
「あんたと俺が…戦うの???」
「そうだ。精神力、運動神経で計算すると我も本腰をいれなければならない」
シュウは真剣な眼差しでクラウスを見る。
そして剣をゆっくりと構えた。
「さぁこい」
シュウが本気だという事にようやく気付き、クラウスは動揺する。
そのはずみで剣を落としてしまう。
【カチャーン】
クラウスは慌てて落とした剣を拾う。
「いやいや、絶対あんたのほうが強いじゃんか!」
「まぁな。だが最後の試練はお前の全ての実力を見る試練だ」
「全部見なくていいよ!」
「そういうわけにはいかん」
「なんでだよ!!」
「…お前からこないなら我からゆくぞ!!」
シュウはクラウスにそう言い放ちクラウスに向かって走り出した。
クラウスはやけくそになり剣を構える。
だがもうすでにシュウはクラウスの目の前にいた。
シュウは左下から右上へ向かっておもいっきり斬り上げる。
クラウスは剣で防御するも吹き飛んでしまった。
そして廃墟に激突した。
「いてて…てめぇ本気だな!なら俺もマジでやってやる!!」
廃墟にぶつかった衝撃で手から落としてしまった剣をとり再び構える。
そしてバク宙をし、廃墟のてっぺんに立った。
「この距離なら剣が使えねぇだろ!くらえあんたから教えてもらった魔法を!ファイヤーボール!」
クラウスの手の平から小さな火の玉が飛び出し、シュウに襲い掛かる。
だがシュウはそれを糸も簡単に避けた。
「魔法勝負か…いいだろう。天に司る光の精霊よ…あの者に光の裁きを!」
永昌を言い終えるとクラウスの回りが光に包まれた。
「ホーリージャッジ!」
突如光の雨がクラウスの体目掛けて次々に降りかかる。
「ぐっ…ぐわぁあああ!」
そして光の雨は止む。
廃墟は崩れ落ち、クラウスは倒れており全く動かない。
クラウスの周りの地面はえぐれており、ホーリージャッジの威力が見てすぐわかる。
「しまった、やりすぎたか…?」
シュウは剣を地面にさしクラウスに歩みよる。
次の瞬間シュウの顔をなにかが勢い良くかすっていった。
シュウは瞬時にバックステップをし後ろへと下がる。
【ガラガラ…】
「ちっ…もうちょいだったんだけどな」
そこには瓦礫の中から出てくるクラウスの姿があった。
「わりぃけど御先祖様よぉ。俺はあの程度じゃ死なねぇぜ!?タフと運動神経だけは自慢なんだ」
シュウはバックステップをさらにし、剣の元まで戻り剣を地面から抜き剣を構える。
クラウスも剣を構え
「さぁ後半戦スタートだ」