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今日は近所のカフェで日替わりランチを食べよう

 休日の巫女というのは普通の人とほとんど変わらない。

 ごろごろと二度寝し、定時に起きなくていい幸せを噛みしめる怠惰で平和な生き物だ。

 特に私は身の回りのことをほとんど自分で済ませている。式神も霊も妖怪もほとんど置いていないことから、一人でいられる幸福を実感している。

 恐れ多いとは思うが、自立を重んじあえて一人で全てをこなされていた当主であるお祖母さまのお若い頃とは大違いだ。

 ……まあ、私がいうのは本当に恐れ多いのだが。

 しかし世の人というのはこういう風に身内のことを持ち出したりするそうなので、こうして持ち出すこともお祖母さまなら案外喜ばれそうだ……などとつらつらと考えながら昼を迎え、のそのそと起きだした。

 朝食と昼食の間、これがいわゆるブランチである。

 ふああ、と生あくびをしながら身支度を整え、携帯電話とお財布を詰めたバッグを手に部屋を出る。

 自業自得と言われればそれまでなのだが、昨日の家飲みの後片付けだけで私の気力が尽きたのだ。

 ……ついでに言えば、億劫でもある。

 今日は近所のカフェで日替わりランチを食べてこよう。

 帰りは公園へ寄って散歩して、街路樹で少し消耗した霊力を回復してこよう。

 そんな計画を立てながら、私は外へと出かけたのだった。

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