第38話:ゼロの記録 (Record of Zero)
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第38話。1年間眠っていた「フロッピーディスク」のデータが、ついに巨大な嘘を切り裂きます。窮地に追い込まれた怪物の最後の足掻きと、ミナの冷徹な一撃をお見逃しなく。
ソウル大学本部行政館、地下記録物保管所。
「一体何の無礼ですか! 名ばかりとはいえソウル大の本館なのに、協力の公文書もなしに!」
総務処長が顔を赤らめて怒鳴ったが、キム・ジェヒョクの断固たる靴音は書庫の埃を巻き上げながら、躊躇うことなく奥へと入り込んでいった。
「ソウル中央地検です。ご協力いただきます」
埃と湿気た紙の匂いが入り混じる空間の中から、『2004年度・懲戒委員会』の箱が、ついに捜査官たちの手によって引きずり出された。
キム・ジェヒョクがノートパソコンにフロッピードライブを接続すると、ジジッ――という機械的な摩擦音が書庫の静寂を切り裂いた。一年間、古いプラスチックの中で眠っていたデータが目を覚ます音だった。
モニターに浮かび上がったシステムのデータログと紙の書類を照らし合わせていたキム・ジェヒョクの目が、鋭く光った。
「見つけたぞ」
書類に押された公印の日付は1月12日。しかし、システム上の承認日は1月15日だった。紙の書類がシステムよりも三日も前に存在するという奇怪な矛盾。
何よりも致命的なのは、給与の修正ログだった。
[修正前:パベズ — 1,200,000ウォン]→[修正後:0ウォン]
修正時刻:2004年1月10日 午後11時47分。
ハン・ドユンが自らパベズの給与を0ウォンに削り落とした時刻が、懲戒委員会の会議録の「作成日」よりも実に二日も早かったのだ。懲戒委員会の書類そのものが、ハン・ドユンの都合のいいように完璧に捏造された虚構であるという、明白な物的証拠だった。
同じ時刻。太陽ローファームの華美な会議室。
万年筆で書類を検討していたハン・ドユンの手が宙で固まり、ペン先から零れ落ちたインクが紙の上に真っ黒に滲んでいった。
「大学本部が家宅捜索されただと?」
パク弁護士の声が重く沈み込んだ。
「教授。被告人が主張した原本書類と、サーバーの電算ログが正面から衝突しました。これは単なる投資詐欺を越え、『常習的捏造犯』というフレームで縛られることになります」
ハン・ドユンの顔から、初めて血の気が引いた。彼は何も言わずにコートを乱暴に掴み取り、会議室を抜け出した。
夜9時。私の自炊部屋の前にある暗い路地。
冷たい風が吹く街灯の下、身なりを乱したハン・ドユンが、眼鏡の奥で焦燥に駆られた目をギラつかせながら立っていた。彼が私の行く手を遮った。
「ソ・ミナ。お前の手帳、そしてあの忌々しいディスク……いくら出せばいい?」
「教授は今、ここへ来てはいけないのではありませんか?」
私はコートのポケットから携帯電話を取り出し、彼の目の前へと掲げた。
画面には[通話中 — キム・ジェヒョク捜査官]という赤い文字が鮮明に浮かび上がっていた。
ハン・ドユンの顔色が、紙切れのように蒼白に変わった。
私は受話器に向かって、まるで手帳に日付を書き留める時のように、冷ややかに、そして淡々と告げた。
「2005年2月22日、夜9時12分。被疑者ハン・ドユン、被害者への直接接触および買収の試み」
彼を通り過ぎて階段を上った。背後から鋭い罵声が凍りついた路地にぶつかって木霊したが、ただの一度も振り返ることはなかった。
部屋のドアを閉め、ドアチェーンをかけた瞬間、真っ直ぐに堪えていた足から、壊れたように力が抜け落ちた。冷たい玄関の床に背を向けてへたり込んだ。
心臓が狂ったように高鳴り、涙腺が爆発したかのように前が見えなくなった。しかし、決して泣きはしなかった。泣くことなどできなかった。
代わりに、鞄からようやく黒い手帳とペンを取り出し、今日の記録を一文字一文字、力強く書き込んだ。
第38話をお読みいただきありがとうございます。
すべてが完璧だと信じて疑わなかった教授が、証拠隠滅もできない客観的データの前に崩れ去りました。さらに、直接買収に訪れたところを通話中の捜査官に聞かせるというミナの機転!震える足で部屋に帰り、それでも手帳に記録を刻み続ける彼女の姿に胸が熱くなります。
いよいよ物語は残すところあとわずか、最後の大団円へと向かいます。続きが気になる方は、ぜひ【ブックマーク追加】と【星(評価)】で応援をお願いいたします!




