第14話:1644-0644
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第14話では、絶望の中でついに勇気を振り絞り、外部機関へと助けを求めるパベズとミナの緊迫した瞬間が描かれます。
翌日の昼休み。私に近づいてきたパベズの落ち窪んだ両目は、昨夜のひどい不眠を証明していた。
彼は昨夜、私が送ったリンクを開いては閉じることを数十回も繰り返したと打ち明けた。
電話をかけたところで、たどたどしい韓国語で何と切り出せばいいのか、教授の耳にこの事実が入れば直ちにどんな報復が下るのかと恐ろしかったのだという。
午前3時、彼は絶望の中で身を起こし、ノートに質問事項を強迫的に書き連ねたと言って、私にノートを差し出した。
『給与保留 — 違法か? 申告すれば教授に知られるか? 私のビザの問題は?』
人通りの少ない大学の裏道の古びたベンチ。
私が彼のそばで見守って座った。パベズの震える指が携帯電話のダイヤルを押した。
1-6-4-4-0-6-4-4。通話ボタンの上で、一瞬の躊躇いが生まれた。
「パベズさん。一人じゃないですよ。私がそばにいますから」
ついにボタンが押され、乾いた呼び出し音が鳴った。一回、二回、三回。
「雇用労働部 外国人労働相談センターです」
「English… please.」
「One moment.」
保留音が鳴り響く短い永劫の時間、パベズの焦点の定まらない瞳は、虚空の遠くを浮遊していた。やがて受話器の向こうで相談員に繋がった。
「Hello, this is Foreign Workers Support Center.」
「I’m… researcher. My salary… stopped.」
極めて困難で苦痛に満ちた通話が続いた。
給与保留を一方的に通告されたメール、教授が吐き捨てた冷ややかな警告、そして顎の下まで迫ったビザの満了日。
受話器の向こうの相談員は、そのすべての絶望を静かに傾聴した。
「Do you have a contract?(契約書はありますか?)」
「Yes.」
「And the email about salary — do you still have it?(給与に関するメールは、まだ持っていますか?)」
「Yes.」
「Those are evidence.(それがまさに証拠です。)」
Evidence。証拠。パベズが震える手で、その単語を自分のノートにぎゅうぎゅうと押し付けるように刻み込んだ。
「If I file complaint… my professor will know?(私が陳情書を出せば……教授に知られますか?)」
重い沈黙がしばらくの間、通信網を伝って流れた。
「During investigation, he might guess.(調査が始まれば、推測することはあるでしょう。)」
電話を切ったパベズが、ゆっくりと私の方へ顔を向けた。
「しました」
「本当によくやりましたね」
生まれて初めて巨大な暴力の軛に立ち向かい、何かを成し遂げたという見知らぬ感覚。
その微細な戦慄が、私たち二人の視線の間を流れていた。
第14話をお読みいただき、ありがとうございます!
震える手でダイヤルを押し、初めて自らの声で不当な暴力に立ち向かったパベズ。二人が共有した「微細な戦慄」は、反撃の第一歩となるのでしょうか。教授の張り巡らせた監視網の中で、彼らの戦いはここからが本番です。
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