我が名は神、マーズ成り。
神=融合=非核融合生命体、ALIA
※一部補足あり。
誕生せよ――ッ!
ギュオオオ―ゥ――アァァ―ぉ―・・・ゥアァ―・・・ぁ――・・・
宇宙より出でる亀裂よりうねりを挙げ、それは形成されていった。その未だ産まれもしないその空間を更なる地平線へと生まれ変わらせる為には、神の下す最判が必要であった。
不可思議なる響きを与えるその意志より、神、降臨――!
ビクヴァルの意志をもち英知を与える。全ての次元、世界線、生命、星々を誕生させる。光と闇を示す現象サンシャインを生み出すと使命を終え、守護神となり、そして変容を果たしていった。
これからそれ等が起きる事を、私自体宇宙なる存在が知ら絞められる。
《 産まれ、マーズよ、我が意志を継ぐのだ! 》
あの歪から亀裂から現れた“意志”たる君よ、
この私がアブソープト・ゼロを継ぐ!宇宙よ、我等、意志、魂たちよ、我が中間干渉たる空間へ集まるのだ。そして我が意志との交信を行うのだ――!
シュウウゥ―――ゥ―――ア
水、自然、大気こそ薄いものの、それ等は各銀河から寄せられた生命の、一部たちである。それ等に再び知を与えるには、単なる宇宙の喜びや、意識の中に在る魂だけでは決してこの宇宙線に留まれない事を表す。マーズは新たなる神として君臨したが故、各々の生活や背景における亀裂から起きたであろう、目覚ましき世界線に長く留まることが恐らく厳しいものと感じ取れるのだった。
「マーズ、我々は更に何を遂げるべきでしょう?」
「あなたの声が聴こえます。直ぐに降りてきてください!」
「太陽が日食を象り始めたマーズよ、新たなる星へ降臨下され、」
星は答える。闇と光が足り得ていないと、その喜びや生きられる意志が活動を暗黙してしまうことを教えてくるようだ。アブソープト・ゼロよ、我はこれから産み出さねば成らぬ出来事を連ねて往かねばならぬのだ。それが日食と呼ばれる事が起きた。
太陽が別の意志たる星の移動によって隠れてゆく。
それが胎児となるように、太陽が光を飲み込むのを唯々、見守る。
神がマーズとして活きるには熱を一時だけ遮断しなくては虹が生まれぬというのだ。
「マーズによって七つの色が生まれる」
「なんと太陽が雲に溶かされ命が生まれる」
「水が蒸発する頃に、再び活動を始めるのか」
ドクン―トン―トク―トクン―――・・・
それは英知から答えを知っていた。彼はありとあらゆる水蒸気となって、宇宙を濡らし始めた。
星々によって灯されるそのトゥムから波のようにうねる陽が表れ始めた。
その陽が私を包むかのようにも、その腕から抜け出てしまうのである。
そうか、君には熱があるのだろう?
不可思議なる濡れた熱たる意志が、宇宙に奇跡をも起こすのだ。
どこからか「油のように見ていたい」と願う意志が現れる。
「その星と表、その星の向こうから裏を見出すのだ」
何も変わらぬと覚えるのに、かつての超電磁爆発なるビグヴァルが登場したように、星が灯すに時が秒針を測りだした。すると暗くも熱を帯びる一閃が現れ始める。
(※秒針=零の世界線の誕生秘話【ep1どうも初めまして】糸、参照)
音が聞こえる。何なのだこの感音が温度を放つこと、宇宙に更なる灯を与えゆく現象は。私のように突如と亀裂の向こうから呼ばれる声から現れず、音から現れるという理解を通り越していた。
「神はいつでも崇められてこられる」
「なのに神はその周囲を覆う音を知らないでいる」
「聞いてほしい、我らが崇め挙げると次は音だということも・・・」
“シャンッ”
―神、それは延々なる我が手となり、目を拓けよ、蒼き黒の渦たち―
―記預、意点、率魂、貫け我が威光!蘇れ我らがマーズ、アブソープト・ゼロ!―シャンッ――シァ―ャン――
星雲の向こう彼方を称えるような音、それは錫杖と共に打たれる“輝き”のよう。
この星、この宇宙のもう数多の裂に響き冴え抜き、今迄にない風潮が漂うだろう。
それは英知、それは最古、それは畏怖、それは曲泉、輝き、理、闇-――、数多に広がる世界線の錫杖、その先に在る雲は星を灯す光であり、闇ともなろう――・・・
「見るのだ。円を浮かべる闇夜に囲わんとする光を!」
「おお、なんと眩しい!蒼を青から黄とする、赤き到達地――ッ」
「あれは・・・淡い・・・閃光・・・」
―シャア――ン――キロキロ・・・ッ
カロロロォォ――ッ――キイイ――ン――ッ
我が腹に響く――ああ、音が早まると共に蠢く太陽と柱、その柱から光の束が舞い降り、線をも焦がす頂きたる光の山だ。ああ、意志よ!君達はやがてそれを光の束と呼ぶだろう。それは銀河、それは輪となり手を取り足をも進めて往け!
その兆を両の手に合わせ、こだます――!たとえそこに闇が混じろうとも――貫き砕け散る、融け往く変化となろう――ッ!
「神よ!」




