表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/77

№4綺羅々のおしごと

 綺羅々たたかう。

 

 無事、明石家の経営する海苔屋「たまや」に採用されることになった、綺羅々こと中の人は誾千代は、現代の日本人の生活様式などにカルチャーショックを受けながらも、新しい人生をそれなりに楽しんでいた。

 多少のドジっ子要素はありの、甲斐甲斐しくテキパキと海苔屋のバイトをこなす姿に、お客は新たな看板娘の到来と喜んだ。

 ちなみに彼女は、たまやで住み込みで働いている。

 しかし流星綺羅々には別の顔があった。

 それは・・・。


 海苔屋「たまや」閉店時間。

「お疲れ様~キララちゃん」

 環は笑顔でそう言った。

「お疲れ様です。環さん」

 綺羅々は丁寧におじぎをする。

「環~戸締り終わった?」

 明石家の母、絵美がレジ〆の作業を終わり、こちらへとやって来る。

「はーい。オッケイ」

 その声に、

「はい。よろし。じゃ、綺羅ちゃん、また明日ね」

「はい。お疲れ様でした」


 二人が帰った後、綺羅々は二階の自分部屋へとあがる。

 在庫商品などが置かれている物置が間仕切されており、彼女のプライベートスペースがある。

「ふう」

 彼女は急須で入れた熱いお茶を一口啜ると、まったり顔となる。

「さてと、夕飯前に温泉でも行こうかな」

 と、最近、オキニの亀の井ホテル大展望風呂を思い浮かべ、独り言を呟く。

「!」

 ところが、胸のペンダントが赤に発光しだす

「・・・・・・そう」

 綺羅々は肩を竦めると、欄間に掛けていた巫女衣装を両手でとった。

 それから素早く着替え部屋を飛び出した。


 綺羅々は駆ける。

 もう空はすっかり暗くなっている。

 ここは人通りもない、寂しい場所。

 彼女の目の前に、かつては人が住んでいたであろう、廃墟がみえる。

朽ち果て雑草が生い茂り、無人となって数年とはいえぬ時の経過を感じる。


「・・・・・・」

 綺羅々は高く茂った雑草を掻き分け、ずんずんと中へと入る。

 ペンダントの発光がより輝きを増す。

 綺羅々はサラリと鞘を抜き日本刀をとりだす。

 夜陰に白刃がキラリ。

「今宵の雷切丸は切れ味が違うぞよ」

 彼女の目が怪しく赤く光り、薄ら笑みを浮かべる。

 眼前に対するのは、かつて家の主人が魍魎と化していた。

「・・・ナゼ・・・」

 魍魎は巫女に問いかける。

「何故?聞きたいのか」

「ナゼ・・・ナゼ・・・ドウシテ・・・」

「お主がそれすらも分からんのがすべてよ。この世に未練を残したお主が悪霊にそそのかされ、魍魎となって周りに邪悪を振りまいておるのだ」

「ソンナ・・・コトナイ」

「ふっ」

 彼女は自嘲し、

「そうか、そうだな」

 雷切丸をゆっくりとあげる。

「ソンナコトナイッ!」

 魍魎は綺羅々へと襲いかかる。

「・・・・・・」

 一閃。

 煌めく一太刀が、魍魎を裂いた。

 キンッ!

 鞘に納める刀の音が静寂に響き渡る。

「難儀なものよ。綺羅々よ」

 誾千代は元身体の宿主、今は自分の名を呼んだ。



 えっ?という展開でしょ(笑)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ