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9.休憩

 あれから歩いてどのくらいが経っただろう。ジョージの手の腫れが毎分0.1ミリ㎡でひどくなっていることから察するに、おそらく50分程度だろうか。先に拓けた場所があるといっても倒木している箇所を乗り越えたり、沢を渡ったりで意外と時間が掛かるものなのだな。それにしても、まさかジョージが役に立つとはな。これから、どこか出掛ける際には、あの意味の分からない紫色のキノコを持ってもらうことにしよう。あいつ曰く、非常食にもなるらしいからな。などと言っているとジョージがその非常食についてしゃべり始めた。


 「おい、そろそろ腹が減ってこないか。このキノコも腐り始めているかも知れないし、ちょうど休憩にするのも悪くない」

「そうだな、一度休憩にしても良いかもしれない。それとそれ初めから腐ってたぞ」

「じゃあ、しゃねぇな。おれが採った山菜とfruitsでも食うか?」とおれの腐っていた発言は無視して喋るジョージ。


 こいつには、聞こえの悪いことは自動で無視する才能が備わっているのかも知れない。

 それと、ジョージはうざい帰国子女のようになぜか時たま英語で発音することがある(海外に行ったこともなければ、おれたちの中で一番英語の点数低いくせに)。


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