6. イモリ野郎
おれは派手に地面に転がりこけた。1回転半するほどの勢いでこけた。
「いってぇ!」
かなりの衝撃が体に走る中、痛がりながらも体を立て直しちらりとイグアナガエルの方を見ると、やつはもうそこまで来ていた。
まずい、今から逃げても間に合わない。やばい、殺される、殺されるッ!
体が死期を悟ったのか、イグアナガエルの動きが少しゆっくりに見える。
まずい、もう終わりだ、死ぬ。そう思った瞬間、遠くから声が聞こえた。
「おい、イモリ野郎、こっちだ! こっちを向きやがれッ!」そう言いながら、落ちている木の棒を思いっきしイグアナガエルに向けて投げるナカトミ。
「ナカトミィ!」心から歓喜の声が出た。
おそらくイモリじゃないが、ナカトミのおかげで、イグアナガエルのスピードは弱まりすぐに死ぬという未来を脱することができた。
やはり、持つべきものは友だな。あいつらのことをおれは信じていてよかった(本当に信じてたよ?)。
そう思った矢先ーー
ボカッ! ボカッ!!
ナカトミの投げた木の棒がおれの顔面に見事にヒットし、続け様にナカトミと反対方向から飛んできた何かにもヒットした。
「いってぇわ、ボケェッ!!!!」おれは木の棒がヒットした衝撃で、状況を鑑みず思いっきり、全力で、これまでにない声量で、叫んでしまった。
しかし、どういうことか叫んだ瞬間、おれの口から衝撃波のような圧が出て、イグアナガエルはその圧にやられ、弱々しい声を出しながらばたりと倒れてしまった。