4. 黙れ馬鹿ども
さて、山から出るのであれば下るか、一度頂上まで登って進路を決めるかできるが、この平坦な森ときたらどうしたものか。目渡す限り全長10何メートルもありそうな木々と30cmほどの草に覆い尽くされている。全くどっちの方向に行けばいいのか検討がつかない。
せめて、この場所から迷子にならぬよう印をつけながら適当に進むか? いや、もし迷子にならなくても今が15時くらいであればすぐに夜になって危険だろう。であれば、ここで一度野宿を考えるが安牌なんじゃないかなどと考えている間も馬鹿と馬鹿2ははしゃいでいた。
「フッ、甘いなジョージ口寄せの術はこうやるのだよ」そう言うと、ナカトミは、指を口で切ったフリをしてポケットからミニパックのケチャップを取り出し指につけ、そのケチャプがついた手を地面に思いっきしつけた。
「やるな、だが果たしてそれで本当に来るかな」とジョージ。
「(黙れ馬鹿ども)」とおれ。
本当にどうしたものかと色々思案していると、後ろの馬鹿どもから声にもならない驚愕の声が聞こえた。今度はなんだよと振り返るとーー
ドスンッ!!
「ッッ!?!?」
高い木の上の方から、イグアナとカエルを足して2で割ったような生き物がいきなり降って現れた。
目の前に突如として現れた生物に対し恐怖しているのか、恐る恐る喋り出すナカトミ。
「おまえ・・・・・・、もしかして・・・・・・、教育実習生の所沢か?」
「ちげぇわッ!!!!」
ナカトミの発言が恐怖でした。