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そのにっ 「えび」

「やっぱり夏はアイスだよね。」

「おまえは年中アイスばっかり食ってるだろ」

「でも暑い中食べるの美味しいよね」

「太るぞ」

「次言ったら殴る」


肥える肥える言うけど、アイスごときでいちいち肥えてたらやってらんないですよ。

だいたい肥えて何が悪いと言うのですが。何もかも悪いと言うのですか。私が悪かったですよゴメンナサイ。


「美味しいモノ食べたいな-」

「ラーメンでも食うか?」

「ほうれん草食べてくれる?」

「自分で食え」

「えー。じゃあ、エビとか食べたい」

「エビ嫌い」

「イチくん、好き嫌いはよくないわよ」

「おまえに言われたくねぇよ!!!!」


だって野菜不味いんだもん。それにエビが嫌いとか意味不明。

エビは美味しいんだぞ。偉大なんだぞ。何せ母が言っていたからな。


「まあききたまえ」

「何をだよ」

「私がまだ3歳くらいだった時にだな」

「唐突だなオイ」

「寝てたはずの私は、口をむにゃむにゃ動かしながら言ってたらしいよ」

「なんて?」

「エビちゃんどっかいっちゃった・・・エビちゃんどっかいっちゃった・・・」

「シュールな話だな」

「そんだけエビが食べたかったんだよ、3歳の私は。神童だよね、3歳にしてエビのすばらしさを理解してるわけだから。」

「いやそもそもエビ不味いから。気持ち悪いから。」


こいつは・・こいつはエビのすばらしさをわかっていない!

天ぷらにしても、フライにしても、グラタンにいれても、美味しいんだぞ!

エビは天使なんだぞ!まああんな形の天使が空から舞い降りてきて微笑んでたら恐いけど。


「イチくんはエビに謝ればいいよ」

「謝ってもいいけど」

「いいのかよ」

「その代わりおまえも、嫌いなものに謝れよな。野菜とか、ポテチとか、あとー」

「うん、まあ堅苦しいのは無しだよね!今更謝られても、ほら、エビさんも多忙な身だから困っちゃうしね!」

「おまえ自分が面倒なだけだろ」

「ばれたか」

好き嫌い多いんですよ。

でもエビは好きなんです。そりゃぁもう好きなんです。

母は言っていた。「おまえはエビの生まれ変わりだ」あれ嬉しくない。

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