そのいちっ 「ぐらたん」
実際にあったエピソードを元にして書いています。
登場人物の名前は全て仮名です。半フィクションです。
「ねね、ねね、せっちゃん」
「何?」
「グラタンあるじゃん」
「グラタン?エビグラタンとか、そういう?」
「そうそう。そのグラタン。」
「それがどうした?」
うちの晩ご飯はグラタンなのですよ。
だからちょっと思いついちゃったわけです。
「あのさ、イチゴグラタンとか、美味しそうじゃない?」
「は?」
頭オカシーンジャナイノ?みたいな顔しないでくれますか。
「いや、だってグラタンの材料ってさぁ、牛乳とか生クリームとか小麦粉とか、ケーキっぽいじゃん」
「・・まぁ、いわれてみれば・・?」
「じゃあ、イチゴいれてもよくない?味付けは砂糖でさ、あとチーズのかわりにチョコ乗せてさ」
「・・でもさぁ、いちごグラタンって聞いたことないし、不味いんじゃないの?」
「分かんないじゃん、やってみなきゃ」
イチゴ大福だって、きっと最初はこうしてバカにされてきたんだよ。
だけどイチゴ大福を作った人は、きっとそんな逆境にも負けず、大福にイチゴとか入れてみちゃったんだと思うんだよね。そんで今凄い人気じゃん。ほら、だからそーゆーことってあると思うんだよね。
いいじゃん、いちごぐらたん。おいしそーじゃん。パブロフもよだれでろでろでしょ。響きがいいよね。イチゴグラタン。いーちごぐーらたん♪
ほら。絶対美味しいよイチゴグラタン。
「じゃあ、作ってみれば?」
「めんどくさいからヤダ」
ちなみにいちごぐらたんでググってみたら、結構レシピがありました。間違ってなかった。めんどいから作らないけど。