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異世界呪われた救世主〜異世界召喚されたら呪いで女に。呪った奴はぶっ飛ばす〜  作者: 陽月純
第五章 豊穣と異変

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巨大モンスター討伐へ

 バルディアに頭を下げられ、突然このグレイステラを救って欲しいと言われ驚いたが、直ぐにサキが質問を返した。


「バルディア、いきなりそんな事言われても分からないよ。ちゃんと説明してくれないと」


 バルディアはサキの質問にしまったという表情をすると、誤り詳しい説明を始めた。


「ごめんなさい。この地の最北端の花達から連絡が入ったのです。とても大きなモンスターがここを目指して向かって来ていると。そのモンスターを倒して欲しいのです。この大陸には今力のある冒険者は貴方達だけ。そして、例え居たとしても、貴方達程強くはありません」

「その大きなモンスターっていうのはどんなモンスターなのですか?」


 俺の質問にバルディアは首を横に振った。


「分かりません。花達から送られてきたイメージのモンスターを私は知りません。恐らく新種のモンスターなのでしょう」

「新種か」


 邪神の影響で突然変異か何かが生まれたと見て良いのだろう。


「そして、このモンスターの通った後には、別のモンスターが次々と生まれているようです。その数は今も増え続けているようなのです」

「ちょっと待った! バルディア! 僕達が向かうとしても出会う迄にどれだけの大群になっているんだい!? すぐにでも向かわないと!」

「はい。一刻も早く向かって欲しいのです」

「分かった。俺たちも行くよ。良いかな? ミコト、アル?」

「うん」

「勿論だよぉ」


 さて、そうと決まればモンスターを増殖しながら向かって来るというのだから、少しでも早く向かった方が良い。


「そうと決まれば、今から出発しよう。地上にはどうやって戻るんだ?」

「こっちだよ」


 俺たちはサキの案内で地上へ戻る魔術陣へと向かう。バルディアは、お願いしますと頭を下げて俺たちを見送った。


 魔術陣から地上へと戻った俺たちは北へと足を運ぶ。


「北には街や村はあるの?」


 ミコトがサキに質問をすると、サキは頷いた。サキの話では農家の人たちが住む村が数か所あるらしい。モンスターの大群やその巨大なモンスターに襲われればひとたまりもないだろうということだ。被害が少しでも減らせるように急ごうと話し、俺たちは走る事にした。


 最北端に位置する村へはこのまま走り続ける事が出来て三日の距離。流石に三日間走り続けるのは無理だ。休憩を取りながらで五日。そして、巨大モンスターがその村に辿り着くのが五、六日後。ギリギリだ。少しでも何かがあれば間に合わない。道中遭遇するモンスターも無視していかなければ無理だろう。


「流石に、疲れた、よ……」


 強行軍に最初に音を上げたのはサキだった。普段は魔導士と後衛職である事もあって前衛職の俺と比べてスタミナが多くない。ミコトは、戦乙女に職業を変えているからか、意外と保っている。


「そろそろ休憩にするか」

「ご、ごめんね」

「ううん。サキ、私もそろそろ休憩したいと思っていたから」


 息を切らせながら謝るサキにミコトも声を掛ける。早く着いても、俺たちが疲れ果てて戦闘出来ない状態では意味が無い。そうならないように急いでいるとしても、無理は出来ない。


 運が良いというと良くないが、巨大モンスターの進行ルートには村が一つしか無いのが、せめてもの救いだった。他の村は北側にはあるものの、東と西に離れていてモンスターに襲われる事はなさそうと言われた。


 このグレイステラでは植物系のモンスターとしか遭遇していない。この巨大モンスターも恐らくは植物系モンスターなのだろう。巨大というから、トレントなのかとも思ったが、それならバルディアも知っているし、何よりモンスターを増殖させながら進行するなんてことはなさそうだ。


「新種のモンスターか」

「どうしたの?」


 向かっているモンスターがどんなモンスターなのか考えていたら、ミコトが心配そうに質問してきた。


「新種の巨大なモンスターがどんな奴なのか考えてたんだ」

「そうだね。あまり強いモンスターじゃないと良いけど」


 俺は微笑して頷いたが、そのモンスターが弱いわけはないと感じていた。何故なら、バルディアが頭を下げてまで依頼するのだ。女神が人間に頭を下げるなど普通に考えればありえない。戦闘が苦手な女神と言っても、普通に考えれば人よりも強い。恐らく普通のモンスターではなく、一筋縄ではいかないだろう。


 そんな事を考えていたせいか疲れがあまり取れなかった。次の休憩はしっかり休もう。


 一時間休憩を取って出発する俺たち。暫く進むと俺の<感知>にそこそこの数のモンスターの反応があった。


「この先にモンスターが結構居るな。迂回も出来なさそうだ。無視して行きたい所なんだけど、参ったな」

「そうだね。なるべく戦闘はしないで行きたいよね」

「どうする?」


 俺たちが悩んでいると待っていましたとばかりにアルが出て来た。


「僕のぉ、出番だねぇ!」

「アル?」

「アスカぁ、忘れたのぉ? 僕のスキルをぉ」


 そう言うとアルが霧を発生させた。


「ディープミストぉ」


 辺り一帯が霧に包まれる。


「ほらぁ、これでモンスターには見つからないよぉ」

「アル、それならもっと早く出て来いよ」


 俺のつっこみにごめんねと笑って誤魔化すアルをジト目で見ながら俺はアルを肩に乗せて、二人に先に進もうと声をかけた。二人は頷き、俺たちは先を急ぐ。


 驚いたことにアルのディープミストは以前は三十分しか保たなかったのに、今なら一日は保つらしい。


 霧でモンスターに見つからないように進んだ俺たちは無駄な戦闘をせずに移動出来た事で、予定よりも一日早く最北端の村へと辿り着いた。


 巨大モンスターはまだここまで来ておらず、間に合ったようだ。だが、この村には冒険者や村を守れるような力を持った人は居ないらしい。ここを戦場にするわけにはいかない。少し村で休憩を取った俺たちは、村を出て、更に北を目指す。


 暫く北上すると、遂にその巨大モンスターの姿を目視出来るところまでやって来た。


「嘘……」

「これは参ったな」

「ゴーレムとの訓練で<ホーリーフレア>使ったのは失敗だったかな」


 俺たちが目にした光景は、今も尚増え続けながら南下してくるおびただしい数のモンスターの群れだった。


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