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異世界呪われた救世主〜異世界召喚されたら呪いで女に。呪った奴はぶっ飛ばす〜  作者: 陽月純
第五章 豊穣と異変

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ポーラの謎

 エスティへと着いた俺たちは早速プリメラに相談するため、試練の塔へと向かった。


「相変わらず、試練の塔は挑む人が多いな」


 プリメラの神器を求めて試練の塔は長蛇の列が出来ていた。


「何でここはこんなに人が多いのに他の試練はガラガラなんだろう?」

「そうよね。デイジー様やセドニーの試練場なんて誰もいなかったしね」

「ブラッドも似たようなものだろ。ミサオしか居なかったし」

「「何でだろう?」」


 それにプリメラに会うだけなら、俺たちは塔に挑戦する必要も無いのだが、どうしよう?


「ミコト、プリメラ様に会うにはやっぱり試練の塔を登らないといけないのかな?」

「どうかしら? 私も詳しくないから分からないけど、話を聞いてもらうだけなら、試練を挑戦しなくてもいいんじゃない?」

「よし。それじゃあ、あの入口の人に聞いてみよう」


 俺たちは、試練の塔の入口で挑戦者の整理をしている男に試練を受けずにプリメラに会えないか確認を取ると、その男がプリメラに確認をしてくれた。


「プリメラ様がお会いになるそうです。こちらへどうぞ」


 男に案内されたのは、塔の横に建っている受付の男たちの休憩所だった。


 その建物の奥の部屋に案内される。その部屋は何も無い部屋だった。家具どころか手荷物すら無い。殺風景な白い壁の部屋。


「こちらにどうぞ」


 男に部屋の中心に案内されると、床に転移陣が浮かび上がる。


「では、プリメラ様の下へ転移させて頂きます」


 男の言葉と同時に、転移陣が輝き、プリメラの下へと転移された。


「ミコト、アスカ、久しぶりね。元気だった?」


 こちらから挨拶する前にプリメラが話しかけてきた。


「お久しぶりです。プリメラ様。元気ですよ」

「お久しぶりです。俺、じゃない、私もこの呪い以外は問題無いです」

「良かった。それで、今日は何の用かな? 久しぶりに私の顔を見に来ただけじゃないでしょ?」


 相変わらず、女神っぽくない言動に普段通りの言葉使いになりそうで困る。


「あ、ポーラの事かな? 彼女、まだ奥の部屋で寝たままなの。まだ治療に暫く掛かるかな?」

「え?」


 プリメラの言葉に思わず驚きの声を上げてしまった。


「え? って、どういうこと?」

「あの、お、私たち、ガートリアでポーラに会いましたけど」

「え? 何言っているの? ポーラなら、ほら、その部屋で寝たままよ」


 そう言って、プリメラは俺たちに奥の部屋へと案内すると、そこには確かにポーラが寝ていた。


「「え?」」


 どういう事だ? 俺たちが会ったポーラは確かにポーラだった。じゃあ、ここで寝ているポーラは一体?


「ほら、寝ているでしょ。あの異世界人の攻撃で彼女の魔力が正常に流れていないのは、前に話したと思うけど。治療の方法がまだ見付からないの。でも、命に別条が無い所までは回復させられた。後は、このまま意識が戻るのを待つか、治療方法が見付かって、完全に治るのを待つかのどちらかかな?」

「プリメラ様。実はポーラがこっそり抜け出して、外を出歩いているとかは?」

「無いよ。だって、私の居るあの部屋を通らないと外には出れないし、何より、ここに戻って来れないからね」


 それじゃあ、ガートリアで会ったポーラは何者だったんだ?


「でも、あなた達が嘘をついているとも思えないから、私も調べておくね」

「ありがとうございます」

「お願いします」


 ミコトが礼を言い、俺はお願いをした後、元の部屋に戻り、本題について、尋ねることにした。


「ところで、プリメラ様、今日伺ったのは、グレイステラに行く方法についてなんです」

「そう。グレイステラに行くんだね。確かに、今は海のモンスターが活発化しているから、船での渡航は無理だろうね」

「何か他の方法は無いですか?」


 ミコトの問い掛けにプリメラは、にっこりと微笑み返す。この表情は、他の方法があるという事なのか。


「勿論あるよ。ただ……」

「ただ?」


 プリメラの言葉に嫌な予感を感じた俺は聞き返すと、プリメラは悪戯っぽく微笑むと、


「君達にそこを抜ける力があるかな?」


 プリメラの話では、エスティレの最北端にある洞窟が海底にある海底洞窟と繋がっており、グレイステラ側へ抜ける事が出来るそうだ。


 だが、この洞窟はプリメラは勿論、グレイステラの女神バルディアの力の影響が弱く、強力なモンスターが棲み着いているらしい。それこそ、地上よりも強い海のモンスターと同等だとか。そのため、この洞窟を通る人間は皆無らしく、冒険者も寄り付かないそうだ。


「俺たちを見縊らないで欲しいですよ。ブラッドたちの……」


 少しイラッとしていたのが分かったのか、俺の言葉を遮るようにミコトが話し始める。


「プリメラ様。私達は、サウスバレンやサウザート、バラトレストでも、強敵と戦って来ました。そして、アルの本体の力を取り戻す為にも、グレイステラへと渡り、その後にはノルディアイスにも渡る必要があるんです。その洞窟の場所を教えていただけませんか?」


 砂の悪魔や森の死神といった強敵を倒している。流石にあのレベルのモンスターがゴロゴロ居るとは思えない。


「二つ名持ちを俺たちは二体倒しているんです。簡単には殺られません。お願いします」

「うん。君達の覚悟は分かったよ。洞窟の場所を教えてあげる。でも、絶対に無茶はしないこと。洞窟には二つ名持ちのモンスターがいるとは聞いた事は無いけど、それに匹敵するくらいのモンスターがいるかもしれないからね」

「「はい」」


 プリメラが洞窟の詳しい場所を教えてくれた。このエスティを出て北へ四日程進んだ所にある森に入り、北西へ進むと岩山に出て、その岩山に地下へと続く洞窟があるそうだ。


 俺たちは、道具屋へ行き旅の準備を済ませ、洞窟目指し、出発した。

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