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異世界呪われた救世主〜異世界召喚されたら呪いで女に。呪った奴はぶっ飛ばす〜  作者: 陽月純
第3章 女神と親友

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新たな神器

 デイジーの試練の講評が終わり、神器をいよいよ渡されると言われたが、デイジーの手には何も無かった。本当にもらえるのかと心配になったノゾムがデイジーに質問をする。


「デイジーちゃん、何処に神器があるんだい?」

「ノゾム。慌てないで。今から用意するのだから。そうね、先ずはあなたからにしましょう」


 デイジーはそう言うと、ノゾムにデイジーの机の上に手を置くように促す。


「これでいいのかい?」


 デイジーは頷くと、ノゾムの手を握る。

 握った手が輝き出すと、ノゾムの手に直径十センチ程の球体が現れた。


「これは?」

「オールフォームズ。あらゆる武器を使える超闘士にうってつけの武器。今は成長値が低いから、形態は一種類だけよ。神器が成長すれば、様々な武器に変化出来るようになって、戦いに幅が出来るようになるでしょう」

「へぇ。そりゃ、いいな」

「最初は扱い易い剣を進めるわ」

「え?」

「え?」


 デイジーが女神とは思えない素っ頓狂な声を上げる。それもその筈、剣を勧められたノゾムは、デイジーの進言を無視して、大鎌に変えたのだ。


「何で扱い難い大鎌にしているの! あなた」

「何でって? 今まで使っていたし。浪漫あるし」

「はぁぁぁ……」


 デイジーは大きな溜め息を吐いたが、もう光の球体は大鎌に変わってしまっていて、どうにもならない。


「もういいわ……。次はミサオね」

「やった。二個目は何かな!」


 嬉しそうな顔をして、ノゾムと同じようにデイジーの机に手を置く。すると、ノゾムの時と違ってミサオの手に触れる前からデイジーの手が輝いている。そして、その輝きをミサオの手の平にそっと置く。


「また、指輪……」


 二個目の指輪でミサオがあからさまにがっかりしていると、デイジーがミサオに指輪の説明をする。


「あら、そんなに落ち込まないで。この指輪はあなたの人形を強化する役割があるのよ。これは炎葬の指輪。これであなたの人形は闇の魔術以外に火の魔術も扱えるようになるし、FDだったかしら? あれの形態変化が出来るようになるわよ」

「どういう事?」

「自分自身で、後で確認してみなさい」

「よく分からないけど、まあいいや」


 早速指輪を装備するミサオ。


「うん。奏魂の指輪より、綺麗だから良いか」


 綺麗な紅色の宝石が組み込まれた指輪を何だかんだで気に入ったようだ。


「次はミコトの番ね。あなたのその杖は、神器よね?」

「はい。プリメラ様に授かった物です」


 ミコトが腰に付けていた杖を手に取ると、デイジーはそれを頂戴と手をクイクイしてきた。

 ミコトは首を傾げながらもセラフィロッドをデイジーに渡す。


「ありがとう。プリメラも中々良いものを渡したようね。では……」


 デイジーの手が輝くと手に持っているセラフィロッドが同様に輝き出した。そして、光が収まるとロッドが一段階成長したようで、形状が変化していた。ロッドの先には眩く、白く光り輝くクリスタルが付いている。


「あら、まさか成長もするとは思わなかったわね」

「デイジー様が力を与えてくれたからじゃないのですか?」

「違うわよ。私がこの杖に施したのは、あなたが聖魔になった時に魔術の攻撃力が上がるように仕様が変わるようにしたのよ」

「へぇ。ミコト、試しにジョブチェンジしてみたら?」


 俺の提案で、ミコトは聖女から聖魔に切り替えると、ロッドもその姿を変化させた。持ち手が伸び、白く輝いていたクリスタルは、深紅の光を放つクリスタルへと変化した。


「成程。職業に合わせて形態変化するようになったって事か。ミコト凄いな」

「うん。デイジー様、ありがとうございます」

「試練をクリアした報酬なのだから、気にしないで。では、最後にアスカの分ね」


 デイジーは俺の方をまじまじと見ると、ふぅんと何やら一人で、納得する。そして、デイジーの机の上が輝き出し、


「成程ね……」


 ズボンが現れた。黒を基調とした武道着のズボンみたいで、動きやすそうだ。


「烈士のパンツか。あなたの装備、頭と靴は神器よね?」

「ブラッド様の魔器を神器と呼べばそうですね」

「あれは神器よ。魔王に墜ちたから魔器と呼んでいるだけで、何も変わらないわ。頭が英傑のバンダナ、靴が俊傑のブーツ。そして、烈士のパンツ。とうやら、英雄の道を辿るみたいね。アスカ」


 俺は首を傾げてこから、横に振る。


「そんなつもりはないですよ」

「あなたにそんなつもりはなくても、そういう運命なのよ。ね? アル?」

「そうだねぇ。だって、救世主だからねぇ。アスカはぁ」


 クスクスと笑いながらアルは答える。救世主という自覚はまだ無い。とはいえ、色々と巻き込まれて来ている気もするが、そこは気にしない。そもそも俺は、この性別反転の呪いをかけた奴、邪神をぶっ飛ばして、元の姿に戻るんだ。その結果に世界を救うという事が付いてくるのかもしれないけど。


「さぁ、神器の授与はこれで終わりよ。しっかりとステータスを確認して、今後に活かしなさい。そして、ノゾムとミサオ」

「「うん?」」

「あなた達はアスカとミコトより神器の数が少ないようね。これから先、アスカ達に付いていくつもりなら、他の神器も手に入れなさい。必ずあなた達の助けとなる。その前にミサオは、必ずブラッドの加護を授かる事」

「う、はい……」


 ステータスを確認しろと言われ確認していたノゾムが大声を上げる。


「あぁあああっ!」

「どうしたノゾム!」


 大声を上げたノゾムはというと、物凄く落ち込んでいた。


「嘘だ、有り得ねぇ……。だって、これ神器だろ? いや、きっと俺の見間違いだ。きっと……」


 ブツブツ呟きながら、自分のステータスプレートを再確認する。


「あぁ……、やっぱり見間違いじゃねぇ……」

「さっきから、何をブツブツ言ってんだよ?」

「これ、このオールフォームズ、俺が今まで装備していた大鎌の方が攻撃力高いんだよ……」

「それは……、まぁ、そういうこともあるだろう?」


 俺の神器もそうだから。ステータス依存の成長防具。レベルが上がってこそ、その効力を発揮する。それまでは普通の防具以下。だが、装備していないと育たないから、装備しておかないといけない。


「これなら、大鎌を装備しておいた方が……」

「駄目よ」


 デイジーが直ぐにノゾムの考えを否定する。


「確かに、今はその大鎌の方が強いのかもしれないけど、神器は装備していないと育たないから。神器が成長すれば、あっという間に追い抜くわよ」

「デイジーちゃんがそう言うんだったら、しょうがない。こいつを使うか」


 ノゾムはオールフォームズを大鎌から球状に戻すと道具袋に入れ込んだ。袋がパンパンだ。


「そういえば、ノゾム、その道具袋」

「うん? これがどうかしたか?」

「それ、普通の袋だよな?」

「そうだけど、何かあるのか?」


 俺とミコトは顔を見合わす。


「俺はスキルで<空納>があるし、ミコトは異空間収納袋があるから、荷物は気にならないんだけど」

「言われてみれば、お前ら旅してるのに、手荷物が少ないよな」

「あ、あたしも異空間収納だよ。人形と同じ空間に押し込んでるよ」

「俺だけ普通の袋……。何処で手に入るんだ?」


 俺たちは首を横に振る。


「悪い。俺も直ぐにこのスキル手に入れたから分からない」

「私も、前のパーティーから貰ったから」

「あたしは、最初から人形用にスキルとして持っていたし」


 入手方法が分からず、がっかりしているノゾムにデイジーが声を掛ける。


「ノゾム、その異空間収納の道具袋が欲しいの?」

「そりゃそうさ。だって便利じゃん」

「トナペレ族の長老に頼みなさい。作ってくれるわよ」

「本当に! ありがとう、デイジーちゃん! よし。皆、トナペレ族の村に行くぞ!」


 一人が使えれば特に問題は無いのたが、まぁ、武器を大量に持ち歩く場合なんかは、個人で持っていたほうが良いか。特にノゾムは、オールフォームズを手に入れたとはいえ、色々な種類の武器が使えるのなら、異空間収納袋を持っている方が都合が良い。


 次の行き先が決まったな。

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