おなかのすいたおおかみ。
おおかみはおなかがすいていた。
ごはんをみっかもたべていない。
もうそろそろしにそうだ。
おおかみはもりのなかをあるいていた。
とぼとぼ、とぼとぼ。
はしるげんきなんてない。
とぼとぼ、とぼとぼ。
もりはすこしさむくなっていた。
とぼとぼ、とぼとぼ。
ごはんはどこだろう。
とぼとぼ、こてん。
おおかみはとうとうあるけなくなった。
おおかみはきのしたでよこたわった。
ふー。ふー。
いきをするのもつかれてきた。
ふー。ふー。
たいようのひかりがここちよかった。
もりはさむいのにたいようはぽかぽかあたたかい。
おおかみははじめてしった。
がさがさ。
うさぎかねずみがちかくにいるみたいだ。
がさ。ひょこっ。
ねずみがでてきた。
やっぱりねずみだ。
おなかがすいた。
でももう、からだはうごかない。
ねずみがちかづいてきた。
いつもはにげるのに。
ねずみはなにかさがしているみたいだ。
がさがさ。
ついにはおおかみのしたまでさがしはじめた。
がさがさ。
ねずみはおおかみのしたでまるくなった。
するとよるがきて、おおかみはねずみといっしょにねてしまった。