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師匠から習った内丹術で異世界脱出!〜旅はつらいよ〜  作者: 楊文理
第2章ーーガルバニアの夜明けーー紅き反乱軍ーー
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ガルバニアの夜明けーー紅き反乱軍ーーその②

これまでのあらすじ

三大国の一つガルバニアに着いた、シャーロット姫と太一、シャーロットと共に観光を楽しんでいた。何か暗い影が、この国にかかっていることを知らずに…

「………ん?」


「何かありましたか?」


「いや、何にも無いよ」


「それなら早く行きましょう、今日はサーカスに行きたいです!」


 怪しい浮浪者に会った次の日から、何回も何者かの視線を感じている。

 1回目は宿を出るとき、2回目はシャーロットにパンを買ってあげた時、そして今、3回目の視線を感じた。

 念のために、シャーロットには気による防御壁と場所を探知する術を掛けているが、どうも心配だ。


(まぁ、こんなに近くにいたら。流石に襲う事も出来ないだろう)


 そう思いながら、サーカスへと行った。


「楽しかったですね!サーカス!私、話には聞いていたんですけど、この目で観たのは初めてですよ」


「そうなのか、それは良かったね。俺も久しぶりに見たよ」


 そう言い合いながら、宿に帰っていった。

 サーカスを観ている時には、特に目線を感じる事は無かったが。気のせいと割り切るには回数が多かった。

 俺は、日記を書き終えた後に。あの男が渡してきた金貨を調べたが、特に何も無いような感じだった。



 その判断が、間違っていると知らずに…




 そして、ガルバニアに着いて3日目の

 朝を迎えた。

 この日は美術館へ行って芸術品を見る予定で、昼過ぎに美術館に辿り着いた。


「わぁ!とっても大きいですね、この美術館」


「あぁ、何しろ三大国で一番収蔵数が多い美術館だからな」


 前日に調べた情報を喋りながら、美術館を見ていると。

 魔力を微量に感じ。


  (やはり、罠があったか!)


 発信源を特定すると。それは、男の渡してきた金貨をからだった。


「ちぃぃぃ!」


 即座に消滅しようとしたが、一手遅く。

 一瞬で上下感覚が無くなり。左右に、脳が、手足が、高速で揺らされている感覚に襲われ、気を失ってしまった。



「お目覚めはどうかな?姫様の騎士(ナイト)


 何かに横たえられている感覚がして。

 何者かが俺を呼ぶ声をしたので、起き上がると。そこには、あの時に出会った浮浪者が、こちらに目を向けて手を振っていた。


「此処は何処だ。あと女は何処にいる」


 俺は1番聞きたかった事を聞いた。すると、男は。


「アンタ次第さ、アンタの判断が安否を分ける」


 そう言って、手に持っている刃渡り50センチはあるであろうナイフをこちらにチラつかせてきた。

 俺は、どうしようもない事を悟り堪忍して。


「わかった、俺はおまえの提案を飲む。姫の安全を確保してくれ」


 そう言うと、男は申し訳なさそうな顔をして。


「すまないな、俺もこれが仕事なんだ。黙って着いてきてくれ」


 そう言って、俺を先導するように。洞窟らしき物の奥へと連れていった。

 そして、五分近く歩くと。そこにはシャーロットと軍服を着用している男がいた。


「ゼーフィス苦労をかけたな、いい手柄だ」


「ありがとうございます。司令官」


 苦労を掛けられたのはどっちか、と考えていると。軍服を着用している男がこちらに向かって話してきた。


「非常に乱暴な招待ですまないが、私達には後が無いんだ。協力してくれ」


 いきなり意味のわからない事を言われて、動揺しながら。


「一体、何があったのですか?訳を話してもらわないと、応じる事も出来ません」


 取り敢えず訳を聞こうと思い、そう言うと。男は申し訳なさそうに言い直して。


「我々は、聞いたことがあるかも知れないが。解放軍(ジュゼッペ・サンキュロット)と言う革命組織だ。そして私はその総司令官のマクシミリアン=ポールだ」


 いかにも軍人らしき男は、そう自己紹介をしてきた。更に男は話を続けて。


「私達には取り敢えず戦力と拠点がない。なので、ダメ元だか君の助力を頼みたい」


 そう言いながら、男は手を差し伸ばしてきた。俺は面倒ごとに首を突っ込みたく無かったので。


「私はお嬢様の護衛なだけで、大した強さもありません。もっと別の人に頼んだらどうですか?」


 話をはぐらかしながら、この場を切り抜けようとしたが。


「君がどのような人間かは知っているよ、元特務大佐のタイチ君。あと、そこにいるお嬢さんがシャーロット姫という事は知っている」


 そう言われて、後戻りできなくなり。詳しく話を聞くことにした。


「ご協力ありがとう、タイチ。君には取り敢えず、ある任務を遂行してもらう。君が従順にしている間には、姫には危害は加えないから安心してもらいたい」


 いきなり、任務をしろと言われて。


(革命組織潰して逃げてもいいかも)


 イラッとして内心考えたが、切羽詰まってそうな感じだったので。同情して従う事にした。


 最後に、何故革命をするのか、と尋ねると。


「この国は貴族による独裁で、腐敗し切っている。今すぐにでも、誰かが貴族を打倒して民主主義の国に変えなければ民衆が死んでしまう。だから私達が!その誰かになって国を変えるために戦うのだ!」


 若干、革命家をする自分に酔っているような感じをしたが。術で嘘は言ってないと分かったので。大丈夫だろうと思って任務を受けた。











取り敢えず、頑張って行くので応援宜しくお願いします。

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