生まれ変わったらBLゲー主人公の姉になっていた件について。
はじまり、はじまり
私には所謂前世の記憶、というものがある。
何百回と使い古されたネタかもしれないが、まぁ聞いて欲しい。
私の前世は【黒崎春佳】といういたって普通の女子大生だった。もちろん死神などではない。
めでたく十八禁デビューを果たしこれからめくるめく薔薇色の人生、だったはずなのだが、残念なことに私の人生はたった十九年で幕を下ろしてしまったのでした。ちゃんちゃん。
ちなみに死因は玉突き事故に巻き込まれた結果の事故死である。くそぅ許さんぞ運転手どもめ。末代まで祟ってやるわ。そんなことを思いながら【黒崎春佳】は死んでしまった。
そう、一度は死んだのだ。それがなぜか気づけば前世の記憶を引き継いだ赤ん坊状態だった。まさしく強くてニューゲーム。
二度目の生を受けた私の現在の名前は【リュセカ・オズボーン】。日本人ではなく、というか、地球人ですらなかった。
私が今住んでいるのはアステア王国の王都・クラエスタという都市である。はいそうです。異世界転生です。しかし驚きはこれだけじゃない。
アステア王国という名前、なんとなく聞き覚えがあると思っていた。実際聞き覚えがあるどころの話ではなかった。
なんと、私が死ぬ直前までプレイしていたボーイズがラブなゲーム、略してBLゲーに出てくる国の名前とまったく同じだったのだ!
『魔法学園 秘密の性活』というなんともエロゲ感とクソゲ感が拭えないタイトルのこのゲームは学園ファンタジー系BLであり、落ちこぼれの主人公【エルルカ・オズボーン】が個性豊かな攻略キャラクター達(全員♂)と出逢い、学園生活の中で恋や勉強を頑張るといった王道ものである。もちろん濡れ場もある。パッケージに輝く銀の十八禁シールは伊達じゃない。
うん、それで、気付いたかと思うんだが。そう、私の家名とこのゲームの主人公の家名は同じである。これは偶然ではない。何故ならエルルカという少年は私の双子の弟としているからだ。
これにはもう驚きを通り越して笑うしかなかった。まじかよ、としばらく呆然としたことをいまでも覚えている。
十数年経った現在はもう彼が双子の弟であるということは自然に受け入れているか、判明直後は「やばい原作介入だ」「原作厨に殺される」などといらない心配をしていたなぁ。明らかに某ちゃんねる小説の読みすぎである。
Q.ここで問題です。私がこの先すべきことはなんでしょう?
私の前世が腐女子であること、現世の私が前世に影響されまくっていること、弟がBLゲー主人公であることを踏まえて答えよ。
A.生BL鑑賞しかないじゃないですか!!
そんなわけで、私ことリュセカ・オズボーン十六歳。弟と一緒に魔法学園に入学します。




