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一人称小説 10ページ
一人称は、主人公目線で描きます。
故に、主人公の心で思った事をダイレクトに描けます。
地の文章が主人公の心の描写です。
最初の一人称は、主人公を男子高校生にしました。
今日は初めて彼女の部屋へ来ました。という設定で、下記は例です。
【一人称例】
午後7時、これがユリの部屋か。お姫様のような淡い色のベッドにカーテン、クロス。
女子高生らしく化粧品などのほのかに甘い香りが、俺の鼻孔を刺激する。
今日の俺はラッキーだ! 一人娘のユリの家には二人きり。ご両親は、今晩、夫婦水入らずの温泉旅行。
建て前は物理の勉強をしようとユリの家に上がりこんだが、皮肉なことに、俺の下半身は正に物理現象でチョモランマだ。
「ユリ、今日こそいいだろ?」
「えー……」
ピンポーン
ユリのスマホは、チャイムと連動している。横から画面を覗いたら、父親が鬼の形相で睨みつけていた。
ガチやべェ!!
「タケル隠れて! パパにバレたら殺される!!」
「俺の靴が玄関に!」
俺が電光石火のごとく靴をユリの部屋に持ち込もうとした時――
ガチャガチャ――バタン!
ユリの親父が鍵を開け、入って来た。