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図書館の軌跡

マンサム・ロディックは、私から見ても、紛うこと無きイケメン警備隊員である。


兵士ではなく役所の職員と言う扱いで、地方機関の中のエリートに違いはない。


博打煙草はやらず、女の子に持てる。


このイケメンを前面に出していけば図書館利用者が増えそうなものなのだが、勤務に対して非常に真面目で、日本ではチャラ男に見えなくもない容姿の癖に軽い男ではないので少々無理があるようだ。


―こいつの愛は重いと思う。


かく言う私も、前世とは違い顔に恵まれたとは思うが、イケメン位では揺らがない。


というか、オッサンが強すぎて男に恋愛感情を持つのが難しい。


年下のかわいい系なら、脳内変換すればなんとかなりそうな気がしないでもないが、生憎そこまで人間関係に恵まれていないし組み敷かれるとなるとお断りだ。


ダメだ。イケメンに心動かされない。私は枯れているのだ。



「アティの悩みは理解したが、私にどうしろと言うのだ」


そのあたりを、今世唯一の友に相談してみる事にした。

最近昼頃にパンを持ってきてくれるのだ。


冒険者向けの持ち歩けるバターの開発に着手したらしく、昼食のパンに試作したバターを塗ってくれるので、とても有り難い。



「エリックは、そう言う女は女としてどうかと聞きたいんだ」


「むう、イケメンとどうにか泣りたい訳でないなら、これまで通り気にしなくても問題ないのだろう?」


「しかしだね…」


「それに、男は内面だと言ったのはアティだぞ。学園の女達みたいに顔に惑わされないのは、アティの長所だと思えばいい」


だいたい、エロ本が並べられた倉庫を一般解放してる時点で、女館長として終わっているような気がしなくもない。

しかし、それは望まれての仕事であるしこの際見てみぬふりをしよう。


「それより、新しいバターが来たのだから早く感想を聞かせて欲しい」


エリックは、火魔法で溶かしたバターを更に垂らした。


簡単には溶けないように、新たに混ぜ物をしているらしいのだが何なのかがよくわからない。


基本的にスライムの身を少し混ぜてあるらしいんだけど、地球なら、常温で固まるコラーゲン的なトロミがあるんだよね。


シチューのルーみたいな感じになってきているので、完成間近ではないだろうか?



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