1羽
-この小説の説明-
・この小説は「時雨煮」と「バー」によるリレー小説です。
・その為担当文章の後、時雨煮の場合(時)のように頭文字が入ります。
・タイトルは第三者に考えて貰い、それに沿った内容で頑張ります。
・正直きついです。
・お互いどのタイミングでパスされるかは知りません。(つまり無茶振り可)
・終わりが見えなくなる可能性が高いですが、絶対に完走します。(ガンバリマス)
・どうか最後まで優しい目で読んで頂けると嬉しいです。お願いします。
「おい、あんた、名前は?」
あー、なんかこれ、出会ったら面倒なタイプに出逢っちゃったなー……。
白くふわふわとした毛に抱きしめたくなるような見た目。ぴょこぴょこと長い耳、普通だったら
「キャー、かわいぃい!」とか「ギョー!超ウサギじゃん!」とかなるだろう。
だが、勘違いしないでほしい。今、目の前にいるのは……
「なんか、喋れよ」
と、ものすごい形相でにらみつける子ども。ウサギの着ぐるみを着た口の悪い子ども。百三十くらいの身長なので、確かに、確かに見た目は可愛く見えるかもしれない。これはもうショt……いや、危ない。可愛い見た目に流されるところだったぜ……。
「おい、そこのガキ、名前」
何歳かな? 夜に子供が公園で一人だなんて、親はいったい何をしているんだ。
「おい! 聞いてるのかって言ってるんだよ!」
「ん? 何かな? 人にそういう口の利き方は良くないぞー」
ナデナデ……。
「……ば、馬鹿にすんなっ!」
「――ンガッ! んー……!」
脛、思いっきり脛蹴ってきやがったこの子。アニメとかよく見るから結果見えてたけど、案外がっつり蹴られると痛いんだな……。
「だから、名前教えろって言ってるだろ!?」
ぷいっとそっぽを向く子ども。可愛……いや、違う違う。
「日生……落っていう名前です」
蹴られた脛を両手で丁寧に擦る。超痛い。足の小指を角にぶつけるくらい痛い。さすがの弁慶さんもこれは泣いちゃう。
「ひなせおちる、か」
確認するように何度か呟きながら子どもはうんうんと頷く。
「ほ、ほら、お兄ちゃん怒らないから一緒におうち帰ろ?」
ニコッ☆、とスマイル。
くっそー。痛いせいで作る笑顔がぎこちないぃ……。
「よし! 決めたぞ!」
「え、偉いねー、んじゃ帰ろっか――」
「お前の家に住む!」
「え?」
「なんだ、お前耳聞こえにくいのか? お前の家に住むと言ったんだ」
「ですよねー!」
えーと、あれだな。まずは家に帰って親に説明して……。
「あれ? 君の両親は?」
「いない」
おぅ……。とんでもなく重いでごわす。おいら耐えられないドン……。
「ご、ごめんね……そういうことだって分からなくって」
「?」
無邪気に傾げる頭が心に突き刺さる。ドストライクで心臓にゲイボルグ刺さってるうう。
「お前がなにを勘違いしているかは知らんが、俺はウサギだ。心配するな」
(バ)
世代がばれそうな事以外特にないです。 (時)
14/10/7一話がとても長くなったので小分けにしました。
それによりサブタイトルが付ける事が出来るようになりました、ごめんねバー先。(時)
元サブタイトル
「サブタイトルをつけろと言われても特にないのだがどうしようがサブタイトル」