ブラコンとシスコン
とある日のクレアさんとイグニス。
「お兄様、5分ごとに部屋を訪れるのはやめて下さい…邪魔です」
公務をしている時に限ってと言うより、いつも視線を感じる。今日は特にだ。扉をにらむ。
「最近物騒だと聞いたから私が自ら、愛しの妹を見張っているのだが?」
ふん、と威張るように胸を張る兄をやり過ごしながら書類を書き続ける。
「その物騒の原因の3分の1はお兄様だったりして」
くくっと笑いを堪えてペンを置く。ちらり見上げると不満そうな顔があって再び笑ってしまった。
「何故分かる…さすがと言うべきか」
はっとした様子で肩をすくめるイグニス。思い当たる節があるだけにこちらは笑えない。
「外出した先で迷ったあげく、警察沙汰などと…驚きましたわ」
心底、呆れた目を向ける。じとっと冷たい視線を投げてやったが動じていないらしい。
「あれは勝手に通報した奴が悪い!」
一本道で迷うのもどうかと思う。とは、突っ込むのをやめた彼女だった。
「黙って出かけないで下さい。というか、城から出るな馬鹿兄上」
ふらふら出かけてはいつのまにかいる。書き置きぐらいは欲しいが、甘くなってしまうのも兄ゆえか
「分かったよ、じゃあ10分おきにする」
やれやれと言った面持ちでクレアに返す。ごく真面目に
「分かりました。ちゃんと私を守って下さい」
にまっと笑ってクレアは書類を続けた。
fin




