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ハッピーエンドの未来を目指して  作者: 池崎数也
第2章

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第42話:救出作戦 その1

「若様、お考え直しください。あなたはこの場における総指揮官なのですよ?」

「指揮権は一時的に貴君に預ける。俺達が戻るまで村の防備を整えておいてくれ」


 さて、騎士長のマーカスが考え直すように言ってくるけど時間がないからごり押す。


 夏が近いため日暮れは遅いが、既に正午を過ぎている。帰ってくるための時間を考えると捜索に割ける時間はそこまで長くない。限界まで粘って四時間かそこらだろう。


(こっちに向かって移動してきていれば話は楽なんだが……それならもう到着してるよな)


 俺は携帯食料を口に放り込んで噛み砕き、水と一緒に流し込む。ドライフルーツを混ぜて堅焼きにしたクッキーだ。硬いけど甘くて美味い。


「マーカス殿、ミナト様は他所の貴族を見捨てなければならない可能性を考え、自ら責任を負われようとしているのです。たしかに危険ですが我々配下の者としては主君を信じるべきかと」


 周囲に指示を出しながら腹を満たしていたけど……なにやらモリオンの様子がおかしい。


 これまでは当てつけのように様付けだったのが本心からの敬称として様付けをしている感じがヒシヒシとする。というか君、寄り子ではあるけど配下じゃないからね? たとえるならマーカスはうちの社員だけど君は同業他社から出向している協力会社の社員みたいなものだからね?


 しかし、援護射撃は助かる。建前としては他所の貴族――それも侯爵家の人間を見捨てなければいけない可能性があるから、総指揮官の俺が出向く理由になるだろう。


 本当なら騎士の誰かに全権を預けて送り出すべきだけど、相手がカリンだった場合見捨てられると困るから俺が行くしかない。騎士長であるマーカスっていう適任者がいるのに、総指揮官が危険を冒すという下策をやり通すしかない。


「ミナト様、土魔法で村の周囲に壁を作る際は数カ所わざと開けておきませんか? 完全に壁で囲んでしまうと寄ってきたモンスターが壁を破壊するなり乗り越えるなりするかもしれません。しかし通れる場所があるならそこを通るでしょう」

「なるほど……あとは開けた場所の先に柵を作って、こっちだけが攻撃できるようにしたいな」


 モンスターが通りやすい場所を作っておいて、その先にキルゾーンを設けておけば防衛もしやすそうだ。木の柵を建てて通りにくいようにして、隙間から槍でチクチクと刺す。それぐらいなら兵士じゃなくてもできるだろう。


「余裕があれば柵の前は泥にしておきたいですね。機動力を削げるでしょう」

「採用だ。泥まではいかなくても、濡れているのなら火属性の魔法を撃ち込んでも延焼しにくいだろうしな。だからモリオン、君はこの村に残って防備を整えていてほしいんだが……」


 ゲラルドを差し置いて従者みたいな位置取りをしつつ、色々と提案をしてくるモリオンに俺はそんな話を振る。キドニア侯爵家の人間を探しに行くのにもついていくと言って聞かないのだ。


「ミナト様、私はこれでも光と闇を除けば全属性の魔法を使えます。足手まといにはなりませんし、救助対象を探すのにも役立てると自負しております」


 うん、色んな魔法が使えるからこそこの村にいてほしいんだけど。でも救助対象を探すのに役立つっていうのも本当だ。


 あまり使いたくない手段だけど、相手にこちらの存在を知らせるべく空に向かって魔法を撃ちながら移動する、なんて手段も採れる。ただしこれをやった場合、救助対象だけでなく周辺のモンスターにもこちらの居場所を教えることになってしまう。

 キドニア侯爵家の人間がこの方法を採っていないのは、実行した際に襲ってくるであろうモンスターに対処できる戦力がないからだろう。それに加えて、合図を見て助けてくれる戦力が付近にいないと判断してのことか。


(地形変動に巻き込まれて、どこに向かって進めばいいかわからなくなっている……なんて可能性もあるか。その場合は大人しくその場から動かずにいてくれると助かるんだけどな)


 現在の位置を見失って変な方向に進まれても困る。その場合、運良くアルバの町に辿り着ければいいが……希望的観測は抜きにした方がいいだろう。


 俺は食べ終わった携帯食料の包み紙を畳むと、トーグの村の防衛についての案を紙に描いているモリオンへ視線を向ける。


「最後にもう一度聞くけど、軍監殿を護衛しながらダンジョンから抜ける気はないか? もしくは、せめてこの村で待っている気は?」

「ご安心ください。お預かりした髪や弟君おとうとぎみ妹君いもうとぎみへの贈り物については当家が誇る騎士へ託してまいりました。万が一の際には手配するよう言い含めてあります」


 おう、俺の質問を流して意見ゴリ押しするのはやめてくれ。というか、軍監と一緒にいる騎士の男性がプレッシャーで死にそうな表情をしているのはそれが原因か。


(でも、モリオンが協力してくれるのなら色々助かるんだよな……光と闇以外の属性魔法を全種類使えるっていうのは便利だし、モンスターの弱点を突ける。それに、『花コン』の主要メンバーの中でも将来的に大成する可能性が高いし……)


 モリオンは魔法だけでなく、政略戦略なんでもござれの才人だ。今はまだ未熟だけど、それでも頼りになることは間違いないだろう。

 村の防備を整えることに関しては他にも適任者がいる。下級だが土魔法を使える兵士はそれなりにいるし、どんな形で防備を整えるかさえわかっていればマーカスや他の騎士に託せるだろう。

 そのため、モリオンがついてきたいと言えば強く断るのも難しいわけで。


(モリオンの力は大きな助けになる。『花コン』のヒーローを危険に晒すのは本末転倒だけど、言って聞くような感じじゃないしな……)


 騎士や兵士だと魔法を使える者は珍しくないが、様々な属性の魔法を操り、なおかつ強力な魔法も使える者となると限られてくる。俺は相変わらず下級の魔法を少ししか使えないしな。


「仕方ない……自分でついてくるって決めたのなら泣き言をいうなよ? あと、俺は使える奴はとことん使い倒すからな?」

「望むところです。主君として()()()()は如何様にもお使いください」


 そこまで言うなら仕方ない。なんか妙にはりきってるし、ここで強権を発動してトーグの村に置いていく方が心配だ。


「若様、救助に向かうための人員を選抜しました。ご確認ください」

「わかった、ありがとう……って、そっちの二人は外せ。軍役に出る前に赤ん坊が生まれたばかりだろ。ああ、そっちも。初陣だし軍役が終わったらプロポーズするって言ってたから外せ」


 マーカスが救助の人員を連れてきたけど、俺が事前に伝えた条件を満たしていない者がいたため外す。というか以前死亡フラグ立てた兵士がいるじゃん。外せ。俺が死ぬ。


 斥候十二人、兵士十人、輜重隊から四人、何かあった時に指揮権を渡す騎士が一人、あとは俺とモリオン、それとゲラルドで合計三十人だ。斥候が多めなのはダンジョン内を捜索するからである。あと、斥候だからって戦闘ができないわけじゃないしな。


「それでは軍監殿、救援の手配はお願いいたします」

「承りました。ダンジョンを抜ける際は可能なら魔法で距離を報せます。どうかご武運を」


 最後に俺は軍監に救援に関して頼むと、準備が整ったのを確認する。

 少しばかり人員の入れ替えがあったものの、準備を整えた俺は救助隊を率いてトーグの村を出発したのだった。






「これは……」


 村を出発して十分ほど進んだところで思わず呟く。ダンジョンが異常成長した直後はそこまで強くなかったが、妙に肌がざらつくような、威圧的な空気がダンジョン内に満ちていたからだ。

 前世だと、殺気や気配を感じるなんてフィクションの世界の話だと思っていた。だが、今は違う。ピリピリとした嫌な気配、空気をたしかに感じる。


「……嫌な気配ですな。東の大規模ダンジョンでモンスターの間引きを行ったことがありますが、あそこに近い空気です」


 今回選抜した者の中でも、何かあれば指揮権を委ねる予定の騎士がそんなことを呟く。


 東の大規模ダンジョン――『花コン』では『堕ちた青帝のダンジョン』と表記されるが、この世界だと東の大規模ダンジョンとだけ呼ばれる場所。


 大規模ダンジョンはパエオニア王国の東西南北に一ヶ所ずつあるが、とても広く、出現するモンスターも強い。そんな大規模ダンジョンに入ったことがある騎士がそう言うってことは、今いる場所はかなり危険ってことだ。


(こんなことになるなら、ランドウ先生に頼んで軍役についてきてもらえば……駄目だ、どうにも弱気になってるな)


 表面上は毅然とした態度でいられるよう心がけているが、ふとした拍子に弱気が頭を過ぎる。


 今のところ村を襲っていたのは獣系モンスターばかりで、『花コン』だと小規模ダンジョンに出てくるような雑魚に分類される敵ばかりだった。


 それでも油断はできないし、ゲームのようにHPが減る――何かしらの怪我を負えばそれだけ動きが鈍る。俺が救助隊の面子に独り身かつトーグの村で防備を整えるのに向いていない者を選抜したのも、死ぬ可能性があるからだ。

 その点から考えると、現時点でトーグの村まで戻ってきていないキドニア侯爵家の者達がどうなっているかは――。

 

(……一応、村にあった荷馬車を借りてきたけど足りるか?)


 輜重隊の中から比較的戦闘に長けていて馬を操れる者を選抜し、ポーションや医薬品を積んだ荷馬車を一台、空の荷馬車を一台曳かせている。それもこれも、キドニア侯爵家の護衛が負傷していた場合や死んでいた場合に備えてのことだ。


 厄介かつ面倒なことだが、ダンジョン内で死んだ人間を放置するわけにはいかない。放置すればゾンビや死霊系モンスターになることがあるし、具体的な条件はわからないが『魔王の影』が生まれることもあるからだ。


 もっとも、そんな心配もキドニア侯爵家の者達を見つけなければ無意味だが。


「斥候は三人一組で安全を第一にしろ。地形が変化しているから深追いはするな。いいな?」

「はっ!」


 斥候を前方へと送り出し、後方や側面の警戒は兵士に任せながらダンジョンを進んで行く。アルバの町に行くために通った街道ではなく、北西方面へと進むための街道を通っているがところどころで木々が邪魔をして方向感覚が奪われそうだ。


 パエオニア王国のあちらこちらにある街道は前世の道路のようにしっかりと舗装されているわけではない。人の往来で土が押し固められた自然道が多く、ダンジョンと化した現状では人工物ではないためか地形変動の対象になっていた。


 何度か後方を振り返ってみるが、それまでなかったはずの木が生えていたり地面が盛り上がっていたりと軽くホラーである。


「ゲラルド、通った場所には目印をつけておけ。それとモリオン」

「トーグの村への帰路はお任せください。太陽の位置から方角を割り出してあります」

「ならよし。ただ、あまり過信しすぎるなよ? ゲラルドがつけた目印も記憶しておいてくれ」


 打てば響くというか、従順すぎて困惑するというか。それまでの緊張をどこに放り投げたのか、気合いが入った様子で周囲を警戒するモリオンを頼もしく思うと同時に扱いに困ってしまう。

 それでもモリオンが協力的なのは嬉しい誤算で、この様子ならある程度無茶ぶりしても応えてくれそうだ。


 そうやってダンジョンの中を進むことしばし。おそらくは一時間近く経ったと思うが、肌にまとわりつく嫌な気配と緊張感で正確な時間がわからない。太陽の傾きからおおよその時間を割り出すが、今のところ要救助者の姿は影も形もない。


(向こうも移動しているか、何かあって動けない状態になっている? 街道から逸れて進んでいる可能性は……ないか。こんなに周辺の様子が変わってるんだ)


 俺は逸れないよう注意しつつ、変わり果てた街道を進んで行く。ところどころ街道の痕跡が残っているため辿るのは簡単だが、時間が経てば街道があったことさえわからなくなるのだろう。


 北西のルートは途中から西へと道が曲がり、トーグの村を早朝に出発すると夕方には夜営に適した広場へ到着、そこから更に一日かければキドニア侯爵家の領地の東端に辿り着く。そのためキドニア侯爵家の者達もこの道を進んでいるはずなのだが。


「モリオン、このルートは一本道で別方向に分岐する道はなかったな?」

「はい。獣道ぐらいはあるかもしれませんが、この状況では選ばないかと」

「そうだよな……街道を外れてアルバの町に向かって進むには道がないし、ダンジョン化した森の中を突っ切るのは無理だな」


 俺が確認するように呟くと、モリオンは進行方向へ視線を向けて目を細める。


「ダンジョンから抜けられる可能性にかけて街道を進んだか、あるいは動けない状況に陥ったか。ミナト様はどちらだと思われますか?」

「動けない、だな。ダンジョンから抜けられなかったら夜営する羽目になるし、それなら引き返すはずだ。()()()()()()()()ってことは動けないか、既に全滅しているか……」


 後者は勘弁してほしいが、仮に全滅しているとしてもそれを確認しなければ俺も退けない。


(いや、待て、落ち着け……動けないと仮定しても、ここはダンジョンの中だ。ゲームみたいに歩かなければ敵とエンカウントしない、なんてこともないだろ。そうなると、だ)


 動けないのだとすれば、モンスターから身を守るために何かしらの手段を講じているはずだ。こちらは斥候を放っているものの、確認できるのは目視かつ平面での範囲でしかない。


「モリオン、魔法を使って周囲を見渡す方法はないか? 動けないのだとすれば防御陣地みたいなものを造ると思うんだが」

「……なるほど! お任せを! 土魔法で地面を隆起させて高いところから確認します!」


 俺の言葉に頷き、モリオンが魔力を込めて地面を操り始める。それを確認した俺は斥候を除き、周囲を警戒していた兵士達に更なる警戒を促す。


「各員、周囲を警戒しろ! モンスターが寄ってくれば即座に排除だ!」


 そんなことができるのか、なんてことは聞かない。モリオンができると言えばできるのだろう。そう判断して警戒を促すと、兵士達がモリオンを中心に置いて布陣する。


 土属性の初級魔法は『土槍どそう』といって、地面を操って文字通り土の槍を生み出す魔法だ。上手く使えばトーグの村を囲うようにして土の壁を作れると思った魔法である。

 『土槍』は使用者がどう使うかによって範囲や規模をある程度操作できる。モリオンはしゃがみ込んだかと思うと地面に手をつき、自分の体を持ち上げる形で魔法を行使した。 


「っ! ありました! あちらの方向、距離は目測で五百メートルほどかと!」


 見上げるほどの高さまで上昇したモリオンが指でさしながら声を上げる。今の地点から五百メートル前後っていうと、ダンジョンが異常成長してからあまり移動せず――あるいは移動できずに防衛に向いてそうな場所に陣取ったってところか。


 モリオンに確認させていると、こちらに気付いたのかあちらこちらからモンスターが寄ってくる。数はそれなりに多いが、今のところ小規模ダンジョンに出現するようなものばかりだ。


 トーグの村でも襲ってきたホーンラビットやファングウルフ、それとRPGゲームだとある意味お馴染みのスライム。

 前世でもテーブルトークRPGのスライムだとやばいって聞いたけど、幸いなことに雑魚敵として有名な方のスライムだ。体が毒や酸で構成されたスライムもいるらしいけど、幸い普通のスライムである。色は水色でまん丸としている。


「グギギ……ガアアアァァッ!」


 あとは、こちらもゲームでお馴染みゴブリンだ。叫び声を上げ、こん棒と呼ぶには貧相な木の棒を振り上げながら突撃してくる。


(獣系だけじゃなく、軟体に亜人……複数の種類のモンスターが出てくるってことは他の種類も出てくるかもな。油断はできないか……)


 弱い獣系モンスターだけしか出現しないのなら、トーグの村での防衛も難易度は高くなかった。だが、他の種類のモンスターが出てくるとなると面倒である。


 俺は馬に乗っているため兵士達に排除を任せると、周囲を確認して他に新手がいないか警戒する。どんな種類のモンスターが出るかわからないってことは、魔法が得意なモンスターが長距離から強力な魔法を撃ち込んでくる可能性もゼロじゃない。

 ゲームみたいにエンカウントしてターンごとに何をするか選んで、なんてことは現実ではあり得ない。不意打ちや乱入は当たり前のように起こり得るし、モンスターが味方ごと魔法で薙ぎ払ってくる可能性すら考慮に入れなければならないのだ。


「援護します! 『風刃』!」


 俺が周囲を警戒していると、崩れてだいぶ高さが減った『土槍』からモリオンが飛び降りながら叫ぶ。何の魔法を使うかを周囲に知らせながらの援護に、手慣れた兵士の中には味方を射線に巻き込まないようモンスターを蹴り上げ、なおかつその場からすぐさま離脱する者もいた。


「解せんな……」


 周囲の警戒を続けながら俺は呟く。次から次へとモンスターが襲ってくるが、その全てを確認した結果疑問が浮かぶ。


「若様、どうかされましたか?」


 俺の呟きが聞こえたのか、傍に控えていたゲラルドが緊張した顔で尋ねてくる。ある意味これが本当の初陣だから仕方ないけど、もう少し気を楽にしてほしい。


「モンスターの数は多いが、強さはそれほどでもない。当家に及ばなかったとしても侯爵家の兵士なら相応に手練れだろう? 動かずに救助を待つ理由がわからんのだ」

「負傷者……いえ、重傷者が出て動くに動けないのでは? 手持ちのポーションや回復魔法で治せず、動かすと危険とか……」


 ゲラルドが自信なさげに答えるが、それを聞いた俺はゲラルドの背中を音が出るぐらい強く叩く。鎧を着ているからこっちの手も痛いけど。


「もう少し落ち着け。それと、正しいと思う意見はもっとしっかりと言え。俺としても動かない理由はそれぐらいしか思いつかないしな」


 年齢的に仕方ないとはいえ、父であるウィリアムを見習って堂々としていればいいんだ。モリオンを見ろ。これまでと違ってやる気に満ち溢れているし、何かあれば俺に提言しようと前のめりになっているぞ……それはそれで危ないけどな。


「各員、モリオンが示した方角へ前進! 斥候は先行して警戒を密にしろ! 周囲への索敵は最小限でいい! まずは救助対象と合流するぞ!」


 しかし今は時間がない。そのため俺は命令を出すと、救助対象がいると思しき方向へ向かって歩を進めるのだった。

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