ミニストップ
職員食堂は10時までに予約が必要だ
イレギュラーなことがあり、注文が間に合わなかった。
仕方なく暑い中、コンビニまで歩く事にした
外仕事ではない事に感謝できた。
今年の夏は、気温は勿論、湿度が高いような気がする。
自然に生まれた夏を比べる感覚は、
30年以上前の小学生の時の夏だった。
歳をとったからなのか?
実際にそうなのかわからないが
蝉が減ったような気がする。
あの五月蠅さが懐かしい。
襟に汗を馴染ませた頃、やっとコンビニに到着した。
職場よりも効き過ぎているエアコンが気持ちがいい。
エアコンに救われ、食欲が少しだけ回復して揚げ物が入った弁当を選んだ。
弁当を手に取った瞬間
蓋がしっかり閉まっていなかったのか掴んだ瞬間に蓋がズレた。
その隙間から、一本の春巻きが、棚に転げ落ちる。
近寄ってきたのは国籍不明の外国人だった。
「あ・・これ・・・チョトマテテクダサイ」
そう言うと、裏の調理場へ入って行った。
何度も使っているコンビニ
何度も見たことのある顔の店員が現れた。
俺はとっさに
「それを購入するから気にしないでください」
見慣れた店員は俺の言葉など聞こえていないくらいの感じで
「新しい物と交換してください。いつもご利用して頂き有難うございます。」
「そんな訳には・・・」
言っている間にバーコードを読み取った。
「袋はいつも御利用ですよね?支払いはクイックペイでしたよね?」
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YouTubeで店員と客が揉めているショート動画は腐るほど見てきた。
こんな時にスマホを操作する余裕などある訳もない。
無論、揉めている動画は、当事者ではないのだろうが・・・
「また来ます」
「お待ちしております」
こういう事は、あまり世に広まらないのだろう・・・
人は何を見たいのだろうか?
人の不幸は蜜の味
(面白おかしい)
言葉の意味を調べてみた・・・
「興味深くて楽しい」「面白くて笑える」
現代の(面白おかしい)は何か変わってきていないか?
弁当は勿論、残さず食べ、午後の仕事を始めた。
名前は知らないが、あの人のお陰だ、ありがとう。