出会い、そして再開8
もはや立ち尽くす事しか出来ない俺。
「何だ、あんた」
男達の一人が鋭い眼光と共に鋭く俺にそう言った。
「あの……俺は……」
俺はしどろもどろだった。
そうしているうちに男達に取り囲まれてしまった。
「また俺達に喧嘩を売ろうってやつか?」
一人がそう言うと男達の目は一層鋭さをました。
無理だ。
逃げよう。
季夜、すまない。
そう思った時。
「カンさん、こいつだよ! 季夜が死んだとか抜かしたやつ!」
可愛らしい声が場に響き渡る。
声の主を見ればポチだった。
「なにぃ?」
男達の中でもより屈強なパンチパーマのおっさんが声を上げた。
何処かで見た顔、と思ったら、このおっさんはこの前のホームレスか?
ざわざわと場が興奮の渦に湧く。
「お前、よりにもよってポチにとんでもない冗談をかましてくれたな!」
ポチにカンさんと呼ばれたおっさんが顔を真っ赤にして俺に向かって怒鳴る。
他の男達も凄みを利かせて俺を睨んでいる。
今にも殺されそうな空気を感じ、「まっ……待ってくれ」と悲鳴に近い声を出した。
「何を待つって? ああ?」
カンさんが俺に滲みよる。
俺は両手を突き出して「待ってくれ! 話を聞いてくれ!」と叫ぶ。
「待つか、あほが!」
男達が俺に詰め寄る。
「ひぃっ!」
情けない声が喉から漏れた。
万事休すか。
今、俺の人生は確実に幕を下ろそうとしている。
これからやって来るであろう出来事に恐ろしさを感じて目を強く閉じた。
「待って、みんな!」
闇の中で聞いた声。
それは女の子の声だ。
この場にいる女の子はポチだけだ。
俺は恐る恐る目を開いた。
そしてポチを見る。
男達と俺の視線がポチに注がれる。
ポチはさらに言う。
「住原は季夜の大事な友達だ。話しくらい聞いてやろうと思う」
ポチの台詞に場の誰もが唖然としている。
「良いのか、ポチ」とカンさん。
ポチは頷いた。
「ただし、前に聞いたような下らない話しならお断りだ」
ポチは俺を真っすぐに見る。
「あっ、ああ……」
兎に角ここは頷くしかない。
「じゃあ、話してみろ」
ポチにそう言われたが、此処で季夜の死についてや口寄せの話をしたが最後、きっと伝説のホームレス達に袋たたきにされてしまうだろう。
「君と二人きりで話をさせてくれ」
俺がそう言うと、「お前みたいなやつとポチを二人きりに出来るか!」と男達の一人が叫んだ。
「そうだ、そうだ!」と沸き立つ伝説の男達。
「……分った」
ポチがそう言った。
「何だって!」と声が上がる。
「とんでもねぇ!」とまた声が上がる。
再び場がざわつき始める。
男達を見ながら「大丈夫。何かあったら大声だすから」とポチ。




