【第7話】 サークルの話
佐藤
「井上ってなんかサークル入ってるっけ?」
井上くん
「入ってないよ。なかなか決められなくてさ」
佐藤
「良かったら俺と一緒のサークル入らない?」
井上くん
「佐藤くんって何サークルなの?」
佐藤
「とりあえずついてきてよ」
~部室に移動~
佐藤
「坂本さん、1人連れてきましたよ」
坂本さん
「佐藤くん!いや~今年はなかなか人が集まらなくてね、ありがとう!」
佐藤
「この人が俺の所属する『ゲームサークル』のサー長の坂本さん」
坂本さん
「初めまして。一応そういう感じになってる3年の坂本です」
井上くん
「1年の井上ひろとです!」
坂本さん
「とりあえず座ってよ」
佐藤くん
「せっかくの大学生なんだから、井上も絶対サークル入った方が良いって」
坂本さん
スッ
佐藤
「紙皿?いいっすよ、気を使わないで。別にちょっと見学に来ただけなんで」
坂本さん
「いや、ゲームをしてもらおうかなって。はいこれ、井上くんも」
井上くん
(2重になった紙コップにBB弾がいっぱい?)
「僕サバゲーとかいやですよ!」
坂本さん
「違う違う、2人には『玉入れ』で戦ってもらう」
佐藤 井上くん
「玉入れ?」
坂本さん
「せっかく来たんだしゲームしなきゃ」
佐藤
「何すか、玉入れって。運動会のしか分からいっすよ」
坂本さん
「ルールは簡単。紙コップの中に玉が30個入ってる。その中から好きな数をお互い、目の前の紙皿に置く。その数が多かった方の勝ちだよ」
井上くん
「シンプルですね」
坂本さん
「初心者用だからね。全部で5回勝負、先に3回勝った方が勝者」
佐藤
「玉の数を競うだけなんてなんかなぁ」
坂本さん
「1回に出せる玉の数は10個まで。1度使った玉をもう1度使うことは出来ない。それに、勝負の時に、1つも紙の上に玉を置けなかったらそのプレイヤーは失格になる」
井上くん
「もし玉の数があいこだった場合はどうなるんですか?」
坂本さん
「その場合はドローとなる。もちろん、玉はもう使えない。ドローが続いたりして、最後まで勝敗が付かなかった場合は、残った玉の数が多い方が勝者だよ」
佐藤
「30個をどうやって配分するかだな」
坂本さん
「2人とも他に質問はある?」
佐藤 井上くん
「ないです!」
坂本さん
「じゃ、始めてもらおう。ずるをなくすために、玉の数を決めたらその数を空の紙コップに入れる。せーので、紙皿の上に出してもらうよ」
佐藤VS井上くん
~競技【玉入れ】 開始~