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自分探しの異世界冒険  作者: バーチ君
新たな大陸で自分発見の旅!
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海の中の古代遺跡1

 オレと師匠は水中でも呼吸ができるように、自分達の周りに結界を張った。そして、マーメイさんの後ろについて海の中を泳いで進んだ。しばらく泳ぐと、水中に神殿のようなものが見えてきた。神殿の周りには、海水が入らないように結界が施されていた。オレは、その結界に近づき手を入れてみた。すると、不思議と手が結界の内側に入った。



「師匠。この結界はどうやら水だけを阻害するようです。」


「シン。なら、先を進もうか。」


「はい。」


「私も一緒に行きます。」


「危険かもしれませんよ。」


「何かお役に立てるかもしれませんから。」


「じゃぁ、オレの後ろについて来て。」


「はい。」



 3人が結界の内側に入ると、マーメイさんは人化した。



「シン。他の遺跡のように何か罠があるかもしれないから気を付けろよ。」


「はい。罠感知をしながら進みます。」



 オレの目は神眼だ。罠はすべて看破することができる。だが、いざという時のために一応、刀は準備している。神殿の奥に行くと、地下に降りていく階段が見えた。下から魔力が感じられた。



「師匠。下から魔力を感じます。何かいるかもしれません。」


「わかった。私が先頭を行こう。」



 師匠は剣を抜いて、先頭を歩き始める。すると、少し先に門のようなものがあり、その両脇に金属でできた甲冑が武器を持って立っていた。オレの神眼にはその甲冑から赤色のエネルギーが見えた。



「師匠。ちょっと待ってください。あの甲冑からなんかエネルギーを感じます。」


「シン様。あれはただの置物ですよね。」


「いいや。シンの言う通り、あの門を守護するための衛兵だな。」



 オレが足元の石ころを甲冑に向かって投げると、甲冑の1体が剣を抜き、石を粉々に切った。その動きは、恐らくマーメイには見えていないだろう。そして、どうやら敵認識をしたようで、オレ達に向かって2体の甲冑が切りかかってきた。



「マーメイさん。後ろに下がって、そこに隠れて待っていてくれるかな。」


「わかりました。」



 オレと師匠がそれぞれ1体ずつ甲冑の相手をする。オレは切りかかってきた甲冑の剣を刀で横に払い、刀で甲冑に切りつけた。切った手応えがあったが、甲冑には傷一つ付いていない。すると、横から師匠の声が聞こえた。



「シン。こいつらは切っても自動修復機能がついているようだ。自動修復できないようにしながら戦った方がいいぞ。」


「わかりました。」



 そんなやり取りをしていると、次の瞬間甲冑の頭の赤い宝石の部分からレーザービームが放たれた。オレは間一髪避けたが、師匠のうめき声が聞こえた。



「グハッ」


「師匠! 大丈夫ですか?」


「大丈夫だ。ほんのかすり傷だ!」



 師匠の手から血が流れていたが、自己治癒能力で傷が見る見るうちに塞がっていった。オレは刀に闘気を流し込み、炎の魔法を付与した。すると、刀はオレの闘気に共鳴するかのように真っ青な巨大な炎を纏った。



「お前達は許さない。オレの師匠を傷つけた。ここで、消え失せろ。」



 オレの赤い髪が逆立ち、黄金色の瞳が輝いた。オレは手に持った刀で甲冑に上段から切りつけた。甲冑は剣でそれを受け止めようとしたが、剣ごと真っ二つに切り裂かれた。自動種服もできずに、巨大な炎に包まれて、そのまま溶けてしまった。



「師匠。もう1体もオレが片づけます。休んでいてください。」



 そう言って師匠の方を見ると、すでに甲冑の姿はなく、師匠は地面に座り込んでいた。



「シン。こいつらなかなか手強かったな。それにしても、お前遅いぞ!」


「少し油断してました。まさか、修復機能があるとは思っていなかったので。」


「まあ、いいさ。少し休んだら先に進むぞ。」


「はい。」



 オレと師匠のところにマーメイさんがやってきた。



「シン様。ナツ様。やはりお二人は強いですね。私なら一瞬で殺されていましたよ。」


「マーメイさん。オレはまだまだですよ。師匠に怪我させてしまいましたから。」


「ナツ様。怪我は大丈夫ですか?」


「大丈夫だ。それより、この先に今の奴らより強いのがいる可能性があるとしたら、少し気を引き締めて行った方がよさそうだな。」



 オレ達は少し休んでから、扉を開けて先に進んだ。しばらく歩くと階段があり、階段を下ると少し開けた場所に出た。その空間を見渡すと、空間を取り囲むように8体のライオンの石像があった。そして、空間の最奥には豪華な扉があり、その隣には巨大なドラゴンの石像が鎮座していた。



「師匠。もしかしてあれ全部動くんですかね?」


「多分な。」



 オレは負ける気はしなかったが、なんか少し面倒な気分になった。すると、目の前に明るい光が現れて、次々と人の形に変化していった。



「お久しぶりです。精霊王様。」


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