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自分探しの異世界冒険  作者: バーチ君
新たな大陸で自分発見の旅!
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絶望

 翌朝起き、カゲロウの待つ山頂まで戻ると、皆から念話が入った。ミアとダークネスは、ミアが『隠密』を発動して、ダークエルフ族の男達のもとまでたどり着き、邪神やナザルのことを説明し、秘かに撤退する準備を始めた。


 セフィーロはアーロンと合流できたようだ。



「魔王様。リザードマン達とともに戦闘に入ります。セフィーロ達も合流する予定です。こちらが片付き次第、城内に攻め込みます。」


「了解。操られている人達はなるべく傷つけないようにお願いするね。」


「承知しています。」



 いよいよ戦いの準備が整った。オレと師匠とカゲロウは瞬間移動で城の入り口に転移し、城内に進入した。


 不思議と城内は静まり返っていた。誰もいない様子だ。



「師匠。1点から膨大な魔力を感じますが、それ以外は誰もいないようです。」


「シン。何か胸騒ぎがする。急ぐぞ!」


「はい。」



 オレ達は魔力の感じられた場所まで急いだ。そして、大きな扉を開けると、そこには身体が3回りほど大きくなったナザルの姿があった。



「シン! いや、魔王様か? 久しぶりだな!」


「ナザル! 邪神ミッシェルはどこだ?」


「愚か者ども! あのお方は邪神などではない! 邪神はエリーヌだ! エリーヌがミッシェル様に罪を着せ、創造神様の力を借りてあのお方を封印したのだ!」


「うそだ! 邪神ミッシェルは争いを好み、以前のこの世界に争いを起こさせ、それを見て楽しんでいたのではないか!」


「何とでもいうがいい! もうすぐエリーヌの管理しているこの世界を滅ぼし、新たな世界を作るさ。ミッシェル様の理想の世界をな。」

 

「そんなことはさせない。」



 オレは全身から闘気と魔力を解放した。赤髪は逆立ち、瞳が黄金色に輝き始め、全身から眩しい光が溢れだした。


 それを見て、ナザルの身体から漆黒のオーラが立ち込め、背中から真っ黒な翼が出てきた。ナザルから放出されるオーラは今まで以上に強力だ。



「ナザル! お前のその力は?!」


「ああ、そうだ! ミッシェル様から与えられた力だ! 武神と同じぐらいは強いと思うぜ! その前に、お前達に絶望を与えよう!」



 ナザルの目の前に何かのボタンが現れた。



「これが何かわかるか?」


「まさか! そのボタンは・・・」


「あたりだ! この世界のすべてを無にするためのボタンさ!」


「やめろ!!!」



 オレは咄嗟に『グラトニー』を発動した。オレの手から放たれた光の渦が、ナザルの持つボタンを吸い込もうとしたその瞬間、無情にもボタンが押された。次の瞬間、魔王城付近の地面から巨大なミサイルが無数に空に飛び去って行く。


 オレはセフィーロ、ハヤト、ミア、7大精霊のすべてに念話でミサイルの撃墜を命じた。



「無駄だ! シン! あのミサイルにはミッシェル様の結界が付与されている。例えエリーヌでももう止められないさ!」


「貴様―――――――!! 許さん! 許さんぞ!! ナザル!!!」



 魔王城に大きな音が鳴り響く、そして地面が大きく揺れた。そして、城のいたるところにひびが入った。そのひび割れた隙間から外の様子が見えた。その光景を見て、シンの顔は真っ白になっていく。



「シン! しっかりしなさい!」



 ナザルが気の抜けた状態のオレに攻撃を仕掛ける。



「シャドウアロー」



 師匠がオレの前に立ち、ナザルの攻撃を防いだ。次の瞬間、師匠がオレの顔を思いっきり殴った。



「シン。今はナザルのことを考えろ! その後のことはエリーヌ様に相談すればいい。」


「それは無理だな! ミッシェル様がエリーヌを討伐しに神界に行ったからな! この世界のエネルギーが失われ、悲しみと苦しみが残った。エリーヌの力は弱体化し、ミッシェル様の力が増大しているのがお前達にも感じられるだろう。」



 確かに、まがまがしい魔力が増大していくのが感じられる。



「カゲロウ! お前は師匠と一緒にすぐに神界に行け! オレもこいつを片付けてすぐに後を追いかける!」


「言ってくれますね~! シン君。君がミッシェル様から武神と同じ強さをいただいた俺様に勝てると思っているのか?」



 オレはすでに闘気と魔力を解放しているが、さらに全身の魔力と闘気を解放した。シンの周りに先ほどよりも凄まじいほどの光が放たれた。



「やっと本気になったようだな! シン! 行くぞ!」


「シャドウチェーン」



 多数の漆黒の鎖がオレ目がけて飛んできた。オレはそれを軽々とさける。



「軽々と避けるか。ならば、この空間ごと食らってくれるわ。『シャドウドラゴン』」


「漆黒の巨大なドラゴンが大きな口を開けて、オレに襲い掛かる。」


「シャイニングドラゴン」



 オレの右手から巨大な光のドラゴンが放たれた。漆黒のドラゴンと光のドラゴンが激しく激突している。お互いの気力の勝負だ。オレの身体にもナザルの身体にも傷ができる。

オレは左手を前に出しさらに魔法を放つ。



「グラトニー」



 オレの左手から放たれた光の渦が、漆黒のドラゴンを少しずつ吸い込み始めた。そして、光のドラゴンが大きな口を開けてナザルに襲い掛かる。



「ま、ま、まさか、この俺様が・・・ミッシェル様―――――!!!」



 ナザルが光のドラゴンに捕食され、光の渦の中に消えていった。


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