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ピロリロリン♪
「えっとー?次はぁーーー?」
女神から持たされたガラケーにメールが入る。
すなわちそれは次のターゲットが決まったという合図だ。
「えーっと、見た目はいつも通りみたいだねーー…え?」
場所が書いてある部分を見てピタリと固まる愛。
「…………けいむしょ?」
指定された場所は獄立堂刑務所。
難攻不落の要塞を持った、国内最悪とも呼ばれる獄の名を冠するにふさわしいまさに地獄の刑務所である。
「あそこ、絶海の孤島なんだけど…」
四方を海で囲まれた孤島におよそ10メートルを越える厚い壁に囲まれ、警官隊の数もおよそ千人超えると聞く。
「どーやって轢き殺そうかな?」
そもそも何をしたらそんなところに入れられたのかなんてことは考えない。
プロは仕事を遂行するだけだーーー無駄に意識高い系のことを考えながら愛は獄立堂刑務所方面にトラックを走らせるのであった。