表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毎日が記念日  作者: SST
4/4

冬の日短

冬至だ。

日の入りの最も早い日でないというのは理解しているが、やはり特別意識の行く日である。

我が地域では天候もよくなく、最早17時には21時くらいの様相を見せていた。


昼が短いということは当然夜は長い。

これを冬の日短、と昔の人は呼んだらしい。

秋の夜長に冬の日短。

秋は夜が長くなり愛する人と過ごす時間が長くなるのを悲喜こもごも感じるのに対して、冬まで長くなると日中働く時間の短さに焦るせいなのだろうか?

それとも単に寒い夜は何よりも布団が恋人であるというのが今も昔も変わりはなかったのだろうか。

清少納言も枕草子で布団から出たくないと言っていたほどではあるが。


しかし、現代日本人において秋の夜長、冬の日短ほど縁の遠い言葉もない。

人間は明るさではなく時刻で労働を管理するようになった今、夜はけして長くはないのである。

独り身にとっては夜が長くないというのは優しい変化だろう。

恋人たちにとっては辛い変化なのだろうか?

それとも、暗くなろうが恋人には会えぬ。それ故の恋しさに焦がれる秋の夜長、なのだろうか。


風呂に浮かぶ柚子を両手で一人キャッチボールをしながら考える冬の日短。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ