曰く付きアルバイト
津辺は抜き身の刀を町内のチラシを貼ってある掲示板に向ける
殻漣は津辺の後ろに隠れる
津辺「出てきなさい、言葉が通じればの話だけどね」
??「ん〜?通じるとも?」
そこには足が複数あるひょろ長い長髪のスーツ姿の男が立っていた。
畜生道「ん〜?僕は『畜生道』、よろしく」
畜生道は殻漣を見るなりニッコリとする
津辺「・・・・これは、六道の一人に出会えるとは光栄だよ」
津辺は刀を両手に構えた状態で畜生道を叩き切ろうとするが・・・
畜生道「ん〜?遅いんじゃないかな?」
畜生道はサラッと回避する。
畜生道「ん〜?これは僕の出る幕じゃあないね」
すると畜生道は地面にとぷんと落下していった
殻漣「落ちた⁉︎」
殻漣は落下した所に行こうとする
津辺「動くなぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」
津辺は殻漣を落下地点から離れた壁際へ投げ飛ばす
その時、津辺の胸を何かが貫く
津辺「うっ・・・・ぐぅ・・・・」
津辺は膝から崩れ落ちる
殻漣「痛た・・・・何をするんだよ」
殻漣は立ち上がると津辺の方を見る
殻漣「⁉︎・・・・津辺さん‼︎」
津辺は牛の頭骨を持つ二足歩行の化け物に胸を貫かれていた
ドシャッ
津辺が角からずり落ちる
牛骨「ガガッ‼︎ガハッガハッガハッ‼︎」
化け物は笑う
化け物は殻漣の方に気付く
殻漣「・・・・ヒッ‼︎‼︎」
化け物はゆっくりと近付く
殺される
そう思った時
ジャラジャラジャラ
刀が殻漣の足元に滑り込んできた
津辺「・・・君に・・・・・よ・・・・勝て」
殻漣「でも、刀なんて使った事無いし・・・・」
津辺「念じ・・・・れば・・変わる・・・・だから」
津辺「戦え‼︎勝て‼︎‼︎」
津辺は叫ぶと吐血し、力が抜けていく
殻漣「念じる?そうすれば変わる?」
殻漣は刀を持ち上げる
重い・・・こんなのを一般人が片手で自由に振れる訳が無い・・・・・
殻漣は念じる
自分に使える武器を
刀が光り、その姿は小さくなっていく
見覚えがある姿に変わっていく
殻漣「・・・・ハンマー?」
通常より少し大きめのハンマーを持っていた
ずしっと来るこの感じはハンマーそのものだ
殻漣「これで、勝てるのか?」
殻漣は不安になるが
『勝て‼︎‼︎』
津辺の言葉が脳に再度響き、気付けば化け物に向かって走り出していた
牛骨「ガガガガガガガガガガガガ‼︎‼︎」
怖い、でも止まらない
倒さないと‼︎
殻漣はハンマーを振り上げる
如月 上下です
最近仕事帰りのたまに行く温泉にはまっています