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第十九話 俺は死ぬ気でここを死守しようか

俺は死ぬ気でここを死守しようか


他のところはまだ戦闘に至っていないようだ。

まあ、当然だろう。なにせ、あいつらの配置は弱い順に後ろに町の多さが違う。

弱ければ弱いほど後ろにある街は少ない。つまり、狙われにくいんだ。

「さて、まあ、こうなるわけだが」

よって、俺の配置されている場所だが……。

現在、大量の兵が俺を襲ってきている。

「まあ、必然的に人が多そうなところに来てみればなんでこんな弱いやつばっかりなんだ?」

俺の上には実に千人近くの兵が飛んでいる。

「あ、あいつは化物か!」

安そうな剣を片手に兵が足をガクガクさせながら言っている。

他の兵たちもこの惨状を見て手を出そうにも出せないでいた。

「来いよ。こんなもんかよ、お前らの力は」

ああ、つまらない。

兵が多いところに行けばとっておきの強い奴が来てくれると思ったのに。一向に目を出そうとはしない。

「あははは。お前か。この惨状を作り上げた張本人は」

長身長の痩せ男がこの惨状を見て喜んでいる。

おお、とうとう来たか、強い奴。

「だったらなんだ?」

俺はにやけそうになる顔をどうにか通常の顔で止め、相手の出方を見ている。

「おお、サウンザド様だ! サウンザド様が来てくださったぞ!」

おお、兵たちの戦意が戻ってきてる。これはかなりの強者らしいな。

「我が剣でお前のその歴史を砕いて見せようか」

男が剣を抜くと倒れていた兵は皆歓声を上げる。

待ってましたよ。そういうの! どれだけ強いんだ、この男は!

俺はワクワクを止められず飛び跳ねてしまう。

「さあ、戦おうぞ」

行くぜ!

俺は男に向かって全速力で突っ込み顔面にナックルを放った。

「ブホグッ!」

「え?」

『ええ?』

俺と兵たちはその場で驚いていた。

俺のナックルを受けた男は勢いを止められず空の彼方まで飛んでいってしまった。

「「「「弱!!??」」」

いやいや、期待させておいて落とすってどうよ?

てか、なんで兵みんなを歓喜で戦意を取り戻しておいて自分が一番弱いってどんなオチですか!?

「た、退散だ!」

みんな揃いも揃って逃げ出してしまった。

「え? 強い奴は?」

俺の目の前には何もいない。風が落ち葉を舞い上がらせ通り過ぎる。

「俺、何のためにここにいるんだよぉぉぉぉぉおおおおおお!!」

それに答えるのは誰もいない。

何? これでこの話終わり? 次回も俺登場せず?

待て待て、タイトルに俺はここを死守しようかなんて言わせておいて敵がいないってありえないぞ!

※タイトルに文句をつけないでください。

その時、俺の背後から殺気がピリピリと感じた。

「誰だ!」

俺は咄嗟に横に避け何かを避ける。

俺がいた場所には槍が貫通していた。

「ほう、なぜわかった? 参考までに教えてもらいたいのぉ」

その槍を持っているのはじじいだった。

「誰だ、じじい」

じじいはヒゲを摩りながら笑っている。その目は片目がない。

「知らぬか。それもまた面白い。お主、なにゆえ神との抗争を望む?」

知ったことか。てか、名前を聞いて質問返されたの初めてだよ!

「俺より強い奴を探すためだ。それに神様ともなればきっと面白いと思ったんだ」

俺は警戒しつつも答える。

笑っているがやつの殺気はすごい。俺が一歩も動けねぇ、いや、動きたくねぇ。

動けばきっと殺される。そんな気さえしてくる。

「ふぉっふぉっふぉ! 面白いのぉ。お主、名はなんという?」

まさかの名前を聞かれたよ! 先に名乗ってくれよ!

「俺は神谷信五だ。お前は?」

「この世にまだこのような少年が存在しておろうとは! 長生きはするもんじゃ!」

笑っているじじい。って、名前を教えてくれねぇつもりか!

「おい! いい加減名前を教えろ!」

じじいは首を傾げわからないのか? と言いたそうな顔をしている。

「分からぬのか?」

「ああ、さっぱりな」

「ふう、ならば名乗るか。我はオーディン!」

お、オーディンだと!?

「お前があの神様だとてもいうのか!」

もし、そうならかなりまずいぞ! あいつが持ってる槍はもしかしたら『グングニル』だ。

「神など愚かな人間の決めつけじゃ。我はただ魔術が使え知識に長けてるだけじゃよ」

ヒゲを摩りながら語り始めた。

片目がない時点で気づくべきだった。槍で刺されそうになった時に気づくべきだったんだ!

「戦争と死の神様が何故このような場所にいるんだ? まさか、この戦争を起こしたのはお前っていう最悪の展開じゃないよな?」

なぜ、わかった? という顔をしている。クソッ! なんでこんなやつにあっちまったんだ俺は!

ワクワクしてきたじゃないか!

「いかにも、我がこの戦争を起こした張本人にして戦争を起こして欲しいと言われたので手伝ったものだ」

堂々と言うなよ。だが、さすが神様だ。京子とは比べ物にならない強さが感じ取られるよ。

「じゃあ、その手にあるのはグングニルか」

「よく知っておるな。これは勝利を与えるとされた槍『グングニル』じゃ。お主、我と何やら戦いたい顔をしておるな」

もちろんだ。神、それも戦争、死の神様とどれだけやりあえるか。こんなことなかなかできるもんじゃないからな。

「なんだよ。戦ってくれるのか?」

俺はニヤつくとオーディンもニヤつく。

「いいだろう。人間に戦神と言われたこの我をどこまで楽しませられるか見せてみろ」

オーディンは槍を逆手で持ち投げる準備に入っている。

まずい。伝説が本当ならあいつに槍を投げさせちゃならねぇ!

俺はオーディンのふところまで潜り込――もうとしたがその前に槍を投げられた。

「クソッ!」

グングニルは投げれば打ち損じ無し、しかも投げれば勝手に戻ってくるという素敵な能力の持ち主だ。それが今俺に向かって迫ってきている。

「避けても当たるぞい」

オーディンはもう終わったという顔でその場を動かない。

俺は試しに横に動いてみるが槍も同じように動く。この槍は追跡型ロケットか!

「避けられないなら避けなきゃいい!」

俺は瞬時に後ろを向きで迫る槍をジッと見つめる。

そして……。

「な、何ぃ!?」

掴んだ。槍の先端を俺は掴みグングニルを止めた。

「は、はは。やったぜ。勝利の槍を受け止めてやったぜ」

俺はそれを見せつけるとオーディンはびっくりした顔でこっちを見る。

「そ、そんな避け方をした奴は初めてじゃ。お主、一体何者じゃ?」

神様にまで何者だって聞かれたよ。俺ってそんなに人間っぽくないのか?

「俺は人間だ。他より少し強い、な」

俺が言い放つとオーディンは笑い始めた。

「人間か! そうかそうか! 人間か! お主みたいのが人間か! 面白い! 面白いぞ人間!」

大喜びのオーディン。

「何がおかしい。そんなに俺と戦うのが楽しいのか?」

「いやいや。神と呼ばれし我に何の躊躇もないお前が人間と言うからな。それがおかしいのだよ」

だから、何がおかしいんだよ。俺は人間だ。

「さあ、続きじゃ!」

オーディンは手を戻すようなモーションを取ると俺が握っていたグングニルは引っ張られる。

「ま、まずい!」

グングニルには自動で手元に戻る能力があったことを忘れてた。

「く、クソッ!」

俺は手に持っていたグングニルを手放してしまう。

グングニルはオーディンの手元に戻り、オーディンは再びやり投げのモーションに入る。

「今度は、止められるかのぉ?」

止めるさ。止めてみせる、絶対に。

「ふん、やってやるぜ!」

俺は構えを取る。

オーディンはやり投げの形で止まり、眉を上げる。

「じゃが今宵はおしまいじゃ」

「なぜだ?」

オーディンはニッと笑い、言う。

「戦争が、終わりを迎えておる。これでも、我は戦争の神らしいからのぉ。戦争が終われば我はここにいる理由はないからのぉ」

戦争が終わるだって? そうか、みんな守りきってくれたのか。

「次は本気でやり合おうではないか。では、神にのみ許された聖域でまたのぉ」

そう言ってオーディンは霧が晴れるかのように消えていった。

だが、目の前からは新しい軍勢が迫ってきていた。戦争は終わりを迎えたんじゃないのか!

「でもまあ、これはこれで楽しめるかな?」

俺はオーディンの一件で構えていたのを取り払い。構えになっていない構えを取る。

「では俺は死ぬ気でここを死守しますかねぇ」

俺はニヤリと笑い軍勢に向かって駆け出した。

なーんか、変な伏線を張ってしまった気がするよぉ。


てことで伏線回収のために考えを巡らしましょうか。


では次回、よろしくお願い致します。

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