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09:幸せな時間

それは大変な騒ぎだったわ。


夏の強い日差しが翳り、吹く風に秋の香りがし始めた頃、王都から分厚い封筒が届いた。愛する家族からの手紙だ。


お父様もお母様もそれは驚きと喜びの言葉を綴って下さっていた。


~あなたをベロムに送り出した日、心配で夜も眠れなかったのがつい先日のことのよう。もうそんな歳になっていたのね。よかったわねモニク。愛しているわ。~

お母様、いつもお母様の夜を独占していたわね。今は毎晩ゆっくり休めているかしら。私もお母様のことが大好き、ありがとう。


~クレヴェンティエ公爵様は2人の年齢のこともあるから、正式な婚約は急がないと書いて下さっていたよ。ご子息からモニクの話を何度も聞いていて、会うのを楽しみにしているとも書いて下さっていた。だからと言って緊張することはないよモニク。私たちがそちらへ伺うのはとても難しい。しかしモニクにはベロムのお義父様とお義母さまがついているからね。お2人がお前は立派に成長していると仰って下さっているのだから、自信を持つといい。愛する娘よおめでとう。~

お父様は現実的なお話しを書き綴って下さっていた。両家の間ではすっかり婚約が調ったこととして扱われているよう。なんだか不思議ね。婚約するのは初めてではないのに、どこかふわふわとして自分のことではないみたい。


そしてもう一通。特別分厚い手紙の正体、ミシェルからの手紙だ。

[おめでとう。][驚いた。]その単語が一体何回書かれていたか、数えて教えてあげましょうか。

ふふ、もちろんそんなことはしないけれど、そのくらいたくさん散りばめられていたわ。

公爵家からの手紙が届く前に書いていたであろう手紙も同封されていて、そちらにはアレン様とのやり取りが嬉しそうに綴られていて微笑ましかった。今のアレン様もミシェルによく花をくださるのですって。


もしかしたらフィンと私のことがきっかけになって、ミシェル達の婚約が早まることだってあるかもしれない。結婚はきっとミシェルが卒業するまで待って下さるだろうから、もう何年か先にはなるだろうけれど。その時は私も王都に戻るから。ミシェルに会っておめでとう!って言わせてね。





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