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DoorMat  作者: KAI
2/2

ベッドから起き上がると一気に現実が来る

起きたくもない午前中に起きて大学へ行く


『大学ってつまんない...』

将来の夢なんてない やりたいことなんて特にない

何のために大学に行ってるのかなんて答えは1つ

"みんなが行くから行くだけ"

それ以上でもそれ以下でもない。


大学に出てればそれなりにいい仕事出来るし在学中は自分の時間がたくさんある

そう思うと大学生は私にとって少しは暇つぶしになるのかもしれない



『夜まで時間あるけど何しよ...』

今夜の予定はもう決まってるしその間にすることも無い


「あ、先輩!」

顔も見た事もない後輩らしき男の子が近寄ってくる

「今って暇ですか?」

『暇だけど何?』

「物理準備室が空いてるんですけど行きませんか?」

『...いいよ』



"物理準備室"

それは学生の間での隠語で「ヤりませんか?」というお誘いの言葉。空き部屋の物理準備室は何部屋かあってその全てが学生たちの溜まり場である。



物理準備室に入るとカーテンが閉め切られていて暗い

「先輩、僕のこと覚えてますか?」

『覚えてない』

「そうですよね」

「先輩は僕みたいな後輩を何人も食ってきてますもんね」



あぁ、思い出した。

この子は私のことが好きで告白したけど振られて結局ヤることで満足したクズだ



『結局君も...』

「何か言いましたか?」

『ううん 何も』

「そうですか 服脱がせますよ」

『うん 好きにして』


結局君も私を愛してはくれないのね。




何時間その部屋にいたか分からない

気がついたらもう終わっていて後輩は消えていた


『体痛い...』

自分の体を見ると赤いアザが増えていた

『つけすぎ...』

でも嫌いじゃない

そうやって私は男からの愛を受け取って生きていくの

今が1番生きてるって感じがする



『最後にキスぐらいしてくれてもよかったのに』

唇に塗ったリップは落ちてなかった




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