2話 確かな現実
待望の2話目!!!!!
「ウゥッッ…!!!ハッハッフッーー!」
なんだろうこの声…とても苦しんでいる感じだ。大丈夫だろうか?
うん?急に視界が明るく!!??何だこれは?
何が起こっている?
「奥様出てまいりました!」
「…ッッ!!苦しませよって!性別は?!」
「あっ…えと……その……」
「なんだ?まさか女か?!」
「はい」
「なっ……なんだとこれだけ苦しんだのに女?」
「…ビクッ」
「今すぐソイツを殺せ。死産だとすれば旦那様も許してくれる。」
「待ってください。」
「何だ?公爵夫人のこの私に逆らうのか?」
「いえ………しかし利用価値はあるかと」
「何?女だろうソイツは」
「はい。一昨年王妃様が第一王子様をご出産し今年は第ニ子をご出産する予定です。」
「それがどうした?」
「この子を第二子様の婚約者かお友達にすればよろしいかと。」
「そうか…なら好きにしろ。私は知らんぞ。」
「はい」
「はぁ。疲れた。私はもう寝るぞ。」
「承知しました。お休みなさいませ」
なるほど誰かの声に似ていると思ったら母様の声だったか。まだ視界は見えないが耳は大丈夫なようだ。
それに先程の侍女はナタリーか…。懐かしいな…
昔はたくさん世話になったが、まさか産まれた瞬間から命を救われていたとは………
ギリッッ………
そうか そうだよな……ハッハハハハWww
まさか私は最初から疫病神だったとは。
ギリッッ………
しかしとっくの昔に分かっていたことではないか。なぜこんなに心が苦しいのだろうか?
それとも私はまだ愛されたかったのだろうか?
ギリッッ………
ハハッおかしいよな??ラーシュラ・リドネスお前は幸せになっていい人間じゃないってことぐらい分かっているはずだぞ?
ギリッッ………
神様は残酷だよなぁ!!最後はいいプレゼント貰ったんだと思ったが、それはただの気まぐれで、もう一度このクソな人生を生きろというのか!!??冗談じy…………
『貴方を愛しておりました。』……ッッ!!!
クッ……あれも所詮戯言だ!!!だから……だから泣くな!!これは生理現象だから!!お願いだからもう……
私を自由にしてくれ
「あら?お嬢様涙の跡が。それにしても名前が無いのは可哀想ですね。う〜ん…あっお嬢様!!今年私の子供が生まれまして、男の子でダイアと言うのですけど、女の子につけるための名前も考えていたんですよ。」
あぁ兄上の義兄弟で親友で義妹の信者か。
「ラーシュラ」
……ッッ!!!
「どうです??気に入りましたか?」
そうか命も救ってもらって名前ももらっていたのか私は……。
「あれ?お嬢様涙が…。」
神様貴方が私に何を求めているのかはわからないが、ひとまずは私の負けだ。しかし私は大切なものを守るため墜ちるぞ?
ギリッッィ……… ……プツン……