1話 嫌な現実
待望の1話目です!!
「ララ…否ラーシュラ・リドネスお前との婚約を破棄する!!!」
−夢を見ていた。
「そんな…どうしてですか殿下!?」
−固執していた。
「フン白々しい。お前が義妹のリリを影で何度も虐めていた事ぐらいこっちは知ってるんだよ!!!」
−ただ昔の汚い自分を知られたくなくて傲慢になっていたことぐらい自分でも分かっていたのに。
ただ本当に虐められていたのは………自分だ。
−救けてほしかった。(愛してほしかった)
−慰めてほしかった。(執着してほしかった)
けど途中から分かってはいたのだ。けどわかりたくもなかった。私にとって……あなた(第ニ王子)はただの(愛の)変わり身ということを。
「しかし貴方との婚約は家同士で決めたもの勝手に破棄していいものではございません!!」
「貴様はまだ戯言を言える気力があるのか!!!いいだろう義父殿達どうぞご入室を!!!」
あぁドア(終わり)が開く……。
「ラーシュラお前は少しやりすぎた。これまでやってきたことから考えるとお前を国外追放にしないといけない。わかるな?」
陛下はまだ私の王だ。敬意は表さなくてはいけない。今まで何度もやってきたのだからできるはずなのに…なのにどうしても身体が言うことをきかない なんで? どうして? 反抗心?嫌…違うこれは敵対心だ。まだ私の心が戦おうとしている。
「おい何故王に敬礼をしないのだ!無礼だぞ!?早くしないと最悪死刑になる!!」
あぁ外野がうるさい。けど身体が動かないのだ。仕方がないだろう。
「ラーシュラ!!お前は自分の王も愚弄する気か?」
「父上もしかしたらあまりの出来事に理解が追いつかず竦んでしまっているのかもしれませんww」
「お姉様もうそれ以上抵抗をしないでください!!!私に対する今までのことは許します!!だから潔く罪を償ってください!!」
「あぁ優しいリリよ。あんな女に情けなどいらないと思うぞ?」
「それでもお姉様は、お姉様です!!(プンプン)」
なんだか効果音が聞こえた気がしたが気の所為か。それにしても愚妹は相変わらず愚かなことをしている。ほら、また口が逆さ三日月になっているぞ?お前のその嘘を付いたり、私を虐めているときの癖を治せば完璧なのにな。
しかし私も呆然としているほど愚かではないさてどうするか。
「申し訳ございません。身体が竦み動けないのです。このままでよろしいでしょうか?
それと質問をしても?私が今までしてきた証拠はあるのでしょうか?」
「もちろん用意している!!日時、場所、内容全てがこれに書かれている。」
そこから王子はスラスラと私の悪事を暴いていった。周りも少し(どころではないが)引いている。しかし誤算だったことは、義妹が私にしてきたことが、私が義妹にしたことになっていることだ。
「さぁこれでもう言い訳は言わせないぞラーシュラ!!」
あぁこれで私の人生も終わりか……。たとえ私がいくら頑張っても運命には逆らえないということか…。
ふぅーーーーーー
いいじゃないか乗りかかった船だ!!!
最後まで悪役(反逆者)でいてやろうではないか!!!
「何故黙っている!言い訳なんぞ聞かんぞ。衛兵この犯罪者を連れて行け!!!」
「「「ハッ!!!!!」」」
「烈華」 バッっっ
「……ッッ!!!!」
「クッ……炎魔法か!調子にのりやがって!しかし反抗したのならしょうがない!!衛兵コイツを殺してかまわん。掛かれ!!」
流石に国家直属の衛兵様をかわすことはできないか……。しかし殺す気も毛頭ないが、最後まで悪あがきさせてくれよ!!
相手は手加減なく私に迫る、かわして、攻撃して流石に時間の問題k…!!
…ッしまった! 油断を!
この衛兵の攻撃は避けることができないだろう。けどこの人なら許せるかもしれない。魔力でわかった……この人は、さっき王様が入ってきたときに、敬礼をしろと、死刑になるぞと、忠告してくれた方だ。
運命はなんて残酷なのだろう。あぁこれで私も終わりか……。来世は幸せになれるかな?
「(コソッ)貴方を愛しておりました。」
……ッ!!!神様 最後に最高のプレゼントでした。
まだまだ続くつもりです。