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一旦の終わり

 少し短めです。

「…………」


 龍の放った熱波のブレスは、先ほどまで戦場であった防衛基地と壁、その周辺の木々にまで、凄まじい影響を及ぼした。


 防衛基地は跡形もなく消し跳び、地面は焦げ、真っ黒に染まり切っている。


 壁には円形に巨大な大穴が形成され、表面からは、溶けた壁がマグマのようにドロリと滴っていた。


 そんな光景が目の前いっぱいに広がっていた。


(……なんてパワーだ)


 約束の時間に遅れ、向かっている最中に感じた大きな力。急行中ははだはだ疑問だったが、今確信した。その力の元が、あの龍であると。


(俺が全力を出して……あのブレスと同じ位の威力をだせるかどうか……)


 あれくらいの被害事態なら、俺も出した事はある。しかし、それは戦い切った果ての惨事であり、たった一撃で、あそこまでの被害は出した事がない。


(数百メートル……いや、数キロメートルほどか……? 射程距離は……)


 あまりにも理外。あまりにも超越しすぎている。一体どこまで極めれば、あの次元に到達することができるのか。


(白のキングや黒のキング(師匠)とはまた違うベクトルの強さ……)


 あの2人も確かに強かったが、結局は人間である。敗北してしまったが、戦い方や経験の蓄積で、ある程度相手にはなった。


 しかし、これは龍。神話やおとぎ話にしか存在しないと言われていた未知の存在。


(殺りあってみてぇ……!!)


 目の前に現れた格上の存在に、勝負をしてみたいと言う欲望が膨れ上がるが、周りにいた犯罪者たちは愚か、グリードウーマンや俺の偽物も、気がつけば山々を飛び越え、東京派閥とは逆方向に逃げている。おそらく退却命令が出たのだろう。


(……しゃあないか)


 俺も元々はこの作戦に参加していた身。親である新潟派閥から退却命令が出たのなら、俺も従うのが道理だろう。


「……殺るのは俺だ」


 そんな言葉をこぼし、俺も戦場を後にした。

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