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高い場所

 お久しぶりです! ガチのマジで忙しい用事があともうほんの少しで終わりそうなので、ぼちぼち復帰していきます〜


 これからもブックマーク、感想、評価のほど、よろしくお願いします。

 俺は今までとは比べ物にならないほど強化された肉体を大いに使い、黒のクイーンを地面に叩き伏せ、数秒ほど使って何とか起き上がった黒のクイーンを上から見下ろしていた。


 正直、起き上がっている間の時間を使ってトドメをさせる火力の一撃を入れても良かったのだが、黒のクイーンの能力にはまだ謎が多い。袖女に聞けばある程度のことはわかるだろうが、そもそも黒のクイーンの襲撃自体がかなりイレギュラーだったこともあり、袖女からはまだ何も聞けていない。


 そのイレギュラー対策で関所の周りに居た俺も、()()()の変質のせいで中々助けにいけなかった。


(よりによって今かよとは思ったけど……)


 もともと、前の俺の状態で黒のクイーンとは充分に戦えた。それはグリードウーマン戦後の初会合で確信している。それがさらに強化されたのだ。俺がプロモーション戦後と何も変わっていないと思い込んでいる黒のクイーンから一本取れるのは、あまりにも当たり前のことだった。


「どうした? さっきので頭だけじゃなく足もやられたのか? ずいぶんともろいんだな」


 挑発のために用いた煽り文句に、黒のクイーンは表情に少なからず反応を見せる。が……


「その挑発には乗らないわよ。けど……」


 その瞬間、俺と黒のクイーンの間の地面が少し盛り上がる。それは本当に少し、足の裏から手首程度の盛り上がりしかない。だが、それは自然現象ではありえないほど突発に起きた不自然な盛り上がりだった。


「仕返しは、必要よね?」


 乗ってんじゃん。そう思いつつも、俺と黒のクイーンの間に、地面から土の防護壁が貼られる。防護壁と言うと聞こえば良いものの、その実態は土やら石やらで出来たただの土の壁に過ぎない。今の俺なら能力なしでも壊せる。だが、黒のクイーンの狙いはもっと先にあった。


「これはっ!?」


 土の防護壁が俺の身長のちょうど倍位の大きさになったその時、殴られたり蹴られたりして吹っ飛ばされた時の感覚とはまた一味違った感覚で、防護壁から丁度真逆の後ろの方角へ跳ね飛ばされる。


(まるで磁石に引っ張られてるみたいだ……)


 フィジカルで殴り飛ばされた時はまだ抗いようがあるのだが、これは抗いようのないような……何と言うか、言葉で形容しがたい感じだった。


 俺はそのままドームの壁に陥没。普通の人間ならシャレにならないダメージになるが、今の俺にはゼロダメージだ。俺は陥没した壁から脱出し、何事もなかったかのように歩き出す。


(黒のクイーン……やつの能力は何かを引っ張る能力なのか? いや、それにしては……)


 戦闘の間にできた少しだけの空白の時間。それを利用し、黒のクイーンのスキルについて、あらかた推理するが、それは相手も同じこと。そして思考し、行動に移るスピードは、ほんの少しだけ黒のクイーンが上回った。


 黒のクイーンは目の前の土の防護壁を崩し、腕を胸の前でクロスさせる。すると、ドームの外にあったビル等の建物が崩れ、無数のくいとなった。そのサイズは大人1人大。数十本程度なら問題ないが、杭の数は見た感じ、数百本はある。そりゃそうだ。ある建物をいくつも崩壊させて作ったのだから。


 黒のクイーンは数百本もある杭の一つに向かって跳躍し、見事に着地。俺を見下ろせる位置に着く。


「……やっぱり、良いものね。人を見下ろせる高い場所ってものは」


「そうだな。下を見ることでしか自分の自信を保てないお前向きだ」




 


 

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