表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

471/783

むしゃむしゃ

 俺は人混みをかき分け、ステージから外に出ると、行く途中に気になっていた出店へ足を運んだ。


「おおー!」


 そこには出店には鉄板と言えるたこ焼きやお好み焼き、焼きそばにイカ焼きと、既にマンネリ化していながら、ついつい買ってしまう食べ物を取り扱っている出店が揃っていた。


 こういうお祭りごとは東一の文化祭でも経験したが、あの時と比べて人混みの密度が少し低い気がする。


 おそらくだが、みんなが見たいメインイベントがプロモーション戦に集中しているため、今の時間から自分の席をとって準備している人が多いのだろう。


 どっちにしろ、人混みが少ないのはこちらにとって好都合。今のうちに欲しいものは全て購入してしまおう。


 そう思い立った俺は、食べたいと思った食べ物を取り扱っている出店を片っ端から巡り、歩きながらパクつき始めた。


(んん〜……焼きそばは安定のうまさだな……! お? あれはベビーカステラ……? うまそうだ! 買おう!)


 気づけば、食べ歩きしながらおいしそうな食べ物があったら買う。買ったものを食べながら良さそうなものがあったらまた買う。という無限ループに突入。そもそも俺自体、かなり食べるタイプだったので、この無限ループはまさに天国。袖女がいなければ、プロモーション戦なんてほっぽりだして、ずっとこの出店がある地帯にうろつきまわっていたことだろう。


 しかし、今の俺には袖女のプロモーション戦を観戦するという大事な用事……いや、別にやらなくてもいいが、後々袖女が拗ねるのが目に見えているので、やらなくてはならない用事があるので、いつまでもこの無限ループを体感してはいられない。


 プロモーション戦まで、どのくらい時間があるのかを確認するため、スマホを開き、今の時間をチェックする。


(今は午前10時……プロモーション戦は昼の12時すぎに始まるらしいから……あと2時間か……)





 まだまだ楽しめるじゃねーか……!!





「ブラック! ここにある出店を制覇するぞ!!」


「ワン!!」


 そうブラックに呼びかけると、手に持ったベビーカステラを口に含んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ